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限界女子。

酒と泪と独身女

オトコの本音! 専業主婦を希望する女性をどう思う?→賛成:53.3%
最近の若い女性は、「専業主婦」を希望する人が増えているそうです。しかし、そんな生活を送るためにはある..........≪続きを読む≫ [アメーバニュース]


「専業主婦は寄生虫」という表現を時々見かける。言いたいことは分かるんだけど、こう言う男の人に「じゃ、貴方は奥様と、稼ぎ高の比率からきっちり家事分担率を割り出して家事やってるんですね?」と意地悪く問いたくなる。

半月ほど前、三連休に母と姪(小学生)広島に遊びに行きたいと言ってきた。

姪はもちろん、母も兄や私なしで新幹線の乗り越えをしたことがなかったので、果たして無事に広島まで来れるのか、せめて新幹線乗換駅の新大阪まで迎えに行こうかと思ったが杞憂に終わり、ちゃんと予定通りに広島までやってきた。


その直前、私はベッドを購入した。

どうせ1年強の仮住まいなので、最初はレンタル家具屋で折り畳み式パイプベッドをレンタルしていたのだが、どうにも寝心地が悪いのできちんとしたベッドを買うことにした。別のレンタル家具屋で、同じようなベッドをレンタルすることもできたのだが、どう考えても買った方が安くつくのだ。


新しく来たベッドは厚いマット付のウッド製で、ベッド下には収納もできる。

いそいそとシーツを敷き、ベッド下に収納できるものを収納したら、部屋の景観がびっくりするほど変わった。

自分では少しの変化と予想していたのだが、安いパイプベッドは今思い返せばどうにもみすぼらしく、ビジュアル的にも私にストレスを与えていたことに気付いた。


ベッド下に収納スペースが増えたので、9畳の1Kマンションだが床に二人の布団を敷くことができた。


二人が到着した2日の土曜日は、お昼ごはんにマンションの近くのお好み焼屋でお好み焼きを食べ、それから平和公園を散策した。

「平和の鐘」を姪が鳴らし、「合掌して」と姪に促すと「え、恥ずかしい」と言う。

「そう言う問題じゃない!! 日本人として合掌しれ!」と無理やり合掌させる。

私が小学校の頃は、合掌の図書室にヒロシマ関連の絵本や「はだしのゲン」とかあったはずなのだが、姪は見たことがないという。というかあっても興味がなくて認識していないのだろう。

姪の原爆に関する認識が(私が想像していたより)ぼんやりなものだったで、平和資料館に連れて行こうかと考えたが、大人でもきつい人にはきついらしいし、初めての広島で眠れない夜を過ごさせるのもアレかなと思って母と話し合って今回は見送ることにした。

平和教育が行き届いてなくてすみません。


それにしても姪っ子、私の部屋に着いたら着いたで「おねえちゃん、髪の毛いっぱい落ちてる」とか「おねえちゃん、お花を空き缶にさすのって……」(来る直前に、お客様を交えた懇親会があって、よく分からんが一輪のバラをもらったんである。歓迎の意味か? 歓迎会は9月にもうやっただろう、てか花瓶なんて持ってねーよで空き缶にさしていたのである。確かに我ながらどうかと思う)と言う。小姑のような姪っ子。

姪っ子はバラを包装していたピンクのパラフィン紙を空き缶に丁寧に巻きつけた。「おねえちゃん、お水もちゃんと毎日変えてね」。

女として行き届いてなくてすみません。


3日の日曜日は宮島へ……だったのだが、結構な雨。でも雨天決行。

当たり前なのだが11月3連休の宮島は猛烈な観光客の数。それが傘さして行列をなすものだから、大変のなんの。

神社を参拝しただけで姪っ子はくったりしていた。でも来たからには……と、彼女は父(私の兄)から借りたデジカメで健気に鳥居とかシカとか境内とかシカとかシカとか撮りまくっていた。うん、シカはかわいいよね。


宮島へ来たら焼きカキにアナゴ丼にもみじ饅頭!! ……なのだろうが、3人ともあんまりにもぐったりしたので早々と広島へ戻り、広島駅にあるうどん屋「むさし」で昼食。

でも「むさし」も広島では有名なんだぞ!! おにぎりとうどんが美味いんだぞ!!

初めて広島人に「むさし」を紹介された時、

「ここのお米は島根のドコソコ(忘れた)のお米じゃけえ!」

と鼻の孔ふくらまして自慢され、

「あぁ? 福井の人間相手にコメを語るか?」

と内心ムカッときたけど「福井はコシヒカリの発祥地であるが、全国的に忘れられている」というのはデフォルトなのでニコニコ笑って受け流して、食ったらでもうまかったんだよ!

コメは福井のが美味いけどな! でもふんわりほどけて塩の按配は絶妙なんだよ!!(←いろいろ錯乱してます)


夕食は1日目はイタリアン、2日目は焼き肉をたらふく食べた。

広島名物なら、もうそろそろ出始めたカキ料理を勧めるべきなのだろうが、姪っ子がいるので居酒屋は連れて行きづらいし居酒屋以外でカキを出す店は私もよく知らないのだ。

それにしてもずいぶんと食べた。

一人暮らしを始めてから、栄養バランスとかいろいろ考えて食事をしていたのだが、最近は疲れていて帰宅しても何が食べたいか、何を食べるべきか分からなくなっていた感じだったのだ。

母と姪が来る直前にも、お客様を交えた懇親会でもイタリアンを頂いたのだが何が美味しいのか分からなくなっていた。

家族はありがたいと思った。


最近ストレスがたまっていてイライラして10年ぶりくらいに喫煙し始めていて、でも母にはそういうことは言ってなかった。母たちが来ている間も喫煙しなかった。

今日、広島を発つ時、母が言った。


「あんた、糞真面目すぎるから仕事はほどほどに手を抜きなさい。

 体を壊してまでやらなきゃいけない仕事なんてないんだから」


あ、母親は、なんかやっぱわかるのだなー……と思った。

お互い大人だから、殆ど干渉しあわなくなったけど。


ベッドを変えて、母と姪が泊まって過ごした後の部屋は、「ひとが生活する部屋」らしい空気になっていた。

それまでの私の住んでいた部屋は、「仕事のための仮住まい」でしかなかった。

お金を節約するために、と自分で選択した殺風景な誂えは自分の心に無理を与えていたようだった。

小窓には、姪っ子がさし直してくれたバラが揺れていた。

昔から、「瞬時に物事を判断する」ということが大変苦手だ。

そのような状況に陥るといつも石のように固まる。

固まってないように装っていても、頭の中はパニックと空回りで大忙しだったりする。



北陸の片田舎である地元に「さぶウェイ」なるサンドウィッチ屋ができたのは昨年のことだった。

会社の後輩が喜んでいた。

「サブウェイは、いろんなチョイスができるんですよ、つめっちさん!」

聞けばパンの種類とか具の増減とかいろいろ選択できるらしい。

某スタバですらトッピング? をどうしていいのかわからなくて頼まない私であるのに、そんなサンドウィッチやで偉そうに具をどうしろとか言える気がしない。


後輩からそのことから聞いた時点で石のように固まっている私(まだ行ってもいないのに)に後輩は、

「どうしていいか分からなかったら、【おまかせ】とオーダーすればいいのです」

と教えてくれた。

去年の話である。



結局、地元にできた「さぶウェイ」に行くこともないまま広島に来てしまった。

住まいの近所にあるショッピングモールにもそのさぶウェイがあり、ふと今日、気になってテイクアウトしてみることにした。もちろん「お任せ」で。


店頭で「生ハムとマスカルポーネのサンド(確かこんな名前)」とオーダーし、「お任せで」と申し述べた。

するとさぶウェイのスタッフさんは、笑顔で「ではパンは何とかハニー(相当うろ覚え)にさせていただきます!」と答えてくれた。

さあ安心だ。後は金払って家に持って帰って食べるだけだ。


ところがそう思っていると、


「パンはトーストできますがどうされますか!」


と私に判断を仰いできた。


どうでもいい。そちらがこのサンドには焼いた方がいいと思うのなら焼いたらいいと思う。そこまでお任せしたい。そう思ったが折悪しく昼時の混雑時、そう主張する勇気もなく


「あ……いいです」


とだけ答えた。


スタッフさんがにっこり笑うと目の前でパンを切り開き始めた。

さあ後は金払って家に持って帰って


「アボカドソースのトッピングができますがいかがいたしましょうか!」


更なる判断を仰いできた。

もう任意にしてほしい。そちらがこのサンドだとアボカドまじアリとか思うのならそうしてもらえばいい。しかしそう主張する勇気もなく


「あ……じゃあそうしてくださ」


とだけ答えた。

するとスタッフさんは笑顔のまま追及の手を緩めず


「追加料金が○○円(うろ覚え)になるますがよろしいでしょうか!」


そりゃあ私だっていい年した大人だから、何かを追加したら金を払うということは経験的に知っている。焼酎を割る水を頼んでも金を取られるんだから、アボカドなんてものを追加したらそりゃ金も取られるだろうと感覚的にわかってる。でもこの人たちも一応聞かなきゃいけないんだろうな思いと大人として「はい」と答えた。


スタッフさんがものすごい勢いでアボカドペーストを私の頼んだブツに塗りたくる。


さてはて、やっと後は金払って家に


「野菜はこの8種類(だったと思う)になりますが、全部お入れしてもよろしいでしょうか?」


さぶウェイのスタッフさんの尋問はまだまだ続く。


言ったじゃあないか「お任せする」と。私は最初に、あなたに権限を全て委譲したつもりだった。

入れろ入れろ。私は気にしないからどんどん入れろ。たとえ8種類が7種類でも50種類でも気にしないから。てか気づかないから。


更に確認という名の尋問(私にはそう感じた)が続いた。

「このメニューにはバジルソースをお勧めいたしますがよろしいでしょうか?」


お勧めなのだろう。ならぜひ、そのあたりはまったくもって最初から「お任せ」したい。こちらの顔色を伺うことなく、いきなり男らしくぶっかけていただいてぜんぜん結構だ。


全ての尋問が終わり、ようやく金を払おうとした、ら厨房にいたスタッフの男の子が私の目の前で


「このようでよろしかったでしょうか?」


と、パンを閉じる前(?)の、つまりは開腹した状態(?? ←この表現自信ない)のサンドを私に見せて確認を求めてきた。

や、いい。もういい。そのまま閉じて(?)速やかに引き渡して私を家に帰してほしい。



そうして苦労して手に入れたさぶウェイの「生ハムとマスカルポーネ」は大変美味しかった。

野菜たっぷりなのにボリュームもある。流石だと思った。


ただ食べ終わった後、あるラーメン屋のことを思い出した。

地元にあるそのラーメン屋は、「麺の固さ」「背油の有無」「にんにくの有無」「ネギの有無」「スープは濃いか薄いか」を客が選べるシステムだった。

私もこの店に行くが、「全部普通で」と言えばそれ以上の判断は求められないのでいつも「全部普通で」とオーダーしている。

その店について、知人がこう言ったことがある。

「ラーメン屋だったら、客の顔色伺わずに、自分がいちばん自信のある状態のをすっと出してほしいなあ……」



世の中には様々なシステムがある。

メニューさえ言えば通るところもあれば

「全部普通で」と言えば通るところもあり

全ては顧客の意思を確認して、というところもある。



だがさぶウェイは、素晴らしいサンドウィッチを提供するノウハウがきちんと出来上がっているもようので、「おまかせ」という選択を提示した以上は、その覚悟を受け入れていただきたい。


こちらとしては「全てをそちらに一任する」という覚悟で「おまかせ」と申し述べるので、アボカドが入っていようがバジルソースが入っていようがミソが入っていようが、すべてを受け入れる鷹揚さぐらいは持ち合わせているつもりだ。


と、さぶウェイ初心者の田舎者はそう思うのだった。

今回、もう言いたいことはタイトルがすべてなのである。


さて広島で一人暮らし、家事の中で「炊事」はだいぶ優先順位は低いのだが、それでもやはり栄養はバランスよく摂りたい。

そう思ったわたくしは、近所のスーパーで見切り品のバナナを購入したのだった。


見切り品であるので買った時からその皮は瑞々しさ失われ、スイートスポット花盛り、つまりは猛烈に黒くなっていた。食べ続けて最後の一本になった頃には、でろりと寝ころぶバナナを見てもそれがバナナかどうかも怪しいというくらいの代物になっていた。


と言ってもそれは外見、つまり皮の問題であって、剥いてみたらばその実は柔らかくなって変色していたものの、まあそんな大変な損傷だとは思わなかった。そもそも何でも、腐りかけが一番うまいのだ。

だが私は、それまで毎日毎日バナナを食べていささか飽きており、これの摂取を何とか後日に回したいもんだと思ったと思った。


そこで思いついたのは冷凍バナナである。

何といっても保存と言えば冷凍だ。わたくしは剥いたバナナをラップにくるんで冷凍庫に放り込んだ。


さて昨夜、そのバナナをそろそろ食べようかと思って取り出したところ、当たり前なのだが凍っているので固い。

それでもせいぜいカップアイス程度の固さだろうと思っていたが、本当に歯が立たないほど固い。

そこで私は、冷蔵庫にそれを移した。解凍されたそれを翌日の朝に食べようと思ったのだ。


私は知らなかったのである。

野菜や果実の中には、冷凍すると繊維組織が壊れてしまうものがあるということを。



翌朝、私が冷蔵庫の中で見たものは、全体的に灰色のブヨブヨというかブナブナの不気味な細長いモノだった。周りに汁も漏れ、まるで行き倒れの死体のように(いや知らないけど)背を丸めて横たわっている。たぶんこれ何も知らずに冷蔵庫の中で発見したら断末魔の叫びをあげるなというモノであった。


実際、正体知ってる私も「ひぃ」と言った。


とりあえず、それでも(文字通り)腐ってもバナナだ、そうだ牛乳に浸して食べようと思い、腐乱死体のようにブナブナの(いや知らないけど)それをそうっとマグカップに入れた。


マグカップの底でそれは、灰色でブナブナのまま、素直にとぐろを巻いたのだった。


画像を載せる気もないしそもそも撮る気にもなれなかった。

興味のある方は試されたし。

因みに牛乳の中のそれの味はちゃんとバナナだった。

だから余計地獄絵図のようだった。




広島に着て約半月。


七月に出向してけろと打診されて慌ただしく引継・引っ越しを済ませてこの地に着たものの、中秋の満月を見ながら酒を飲んでいると「何故わたしはここにいるのか」とふと思う。


新しい土地で煩わしい思いは少なくしたいので「とにかく便利なところに!」と広島の市街地ど真ん中に居を構えた。

便利だし退屈はしないのだが、救急車両がしょっちゅう走る大通り沿いのマンションなのでベランダで月を見ながら酒を飲んでいても車の音が騒々しくてあんまり風情はない。


「思えば遠くに来たものだ」と思う。

「今宵の月のように~」と唐突に歌いだしたくなる。

前者はともかく後者は全然脈絡がない。


去年出産した友達と電話で話した。

出向から戻ったら、真剣にお見合いでも考えようかなと言ったら


「出産も視野に入れているなら1歳でも若いうちがいい。なんだったら

 順序が逆でもいいくらいだ。妊娠が先でももういいくらいだ」


とゆうので


「産休代理のために出向に着た人間が産休取ったら笑い話だべ」


とゆったら


「私の周りの独身の女子は、みんな人が良すぎるっ! 優しすぎる!! 周りのことをとても気にする。だがそれじゃいかん!! そういう人の遺伝子こそ残すべきだっ!!」


と言われた。

私が有するリクツから考えるとちょっと微妙によく分からないところもあるのだけれど、女として出産をプッシュしたいという彼女の気持ちは伝わったので「広島で努力はしてみるわ」と答えた。


学生時代、この友人と私は「女の男前ポイント向上委員会」なるものを設立し、「女子力」という概念(当時はそんな言葉まだなかったが)を鼻で笑っていた。

その後友人は手に職を持ち、結婚した今もなお「女(スイーツ女子)としての幸せ」のようなものを鼻で笑う。そんな彼女の出産プッシュは何か心にじんと沁みるものがあった。

嗚呼、彼女は母となった。そこいらのへなちょこな男の子より男前だった彼女も男前のまま、母となった。


だども私は今、広島の市街地のマンションのベランダで「出産のための努力」とは何ぞや「結婚」とは何ぞや「幸せ」とは何ぞや、という考えに至ることなく、ただただ月を見ながらゆるゆると酒を飲んでいるのだった。


月を見ているとただただ、「私はどうして今ここにいるのだろう」と、おセンチな気持ちになる。この先のことなど考えずに、ただただ今、酔いどれたくなる。月は罪だと言い出す前に寝ることにしよう。