「飲食店経営をマネジメントとマーケティングの力で加速させる」NEXT5コンサルティングの雑賀です。

アメリカには、ホテル・レストランマネジメントを専門とする大学が数多く存在し、ホスピタリティや観光学、経営学を体系的に学べる環境が整っています。一方、日本の飲食業界には、学問として飲食店経営を学ぶ場がまだ十分ではありません。多くの経営者や店長、スタッフが、現場での経験を積み上げながら独自に成長していくのが現状です。

しかし企業が拡大し、店舗数が増え、組織が階層化していくと、現場経験だけでは越えられない壁に必ず直面します。成長期の企業では、大手チェーン出身者やコンサル経験者、財務・マーケティングに精通した外部人材が要職に就くケースが増えます。そこで起こりやすいのが、創業期を支えてきたプロパー社員が「置いていかれた」と感じる状況です。

社長とともに苦労を乗り越えてきたにもかかわらず、会社の成長スピードに自分の成長が追いつかないために、役職や権限が外部人材に奪われていく。これは飲食に限らず、多くの成長企業で発生する典型的な課題です。

だからこそ、成長企業で生き残るためには、「現場の力」だけでは不十分です。求められるのは、経営の視点を持ち、自ら学び続ける姿勢です。

組織運営、人材育成、財務、マーケティング、戦略…。会社の成長フェーズが移り変わるたびに必要とされる知識やスキルも変化していきます。現場の激務を理由に学びを止めれば、組織の変化に対応できなくなり、気づいたときには重要なポジションから外れてしまう可能性すらあります。

社長は立ち止まって待ってはくれません。会社は成長し続け、昨日までのやり方では通用しないフェーズへと進んでいきます。その変化の中で、自分の存在価値を高める唯一の方法は、「学び」と「成長」を自分の意思で続けることです。

成功するのは、与えられた役割に甘んじる人ではありません。変化を恐れず、成長を自分の手で掴みにいく人です。現場力に経営力が加わることで、あなたは組織の中で欠かせない存在になり、役職も権限も自然とついてきます。

今こそ、自分の未来に向けて学びのギアを上げるタイミングです。行動した人だけが、次のステージへ進むことができます。