今まで足の血管の病気について書いてきました。でも、病気になった方はいいお医者さんにかかりたいですよね、今回はそのお話です。

 

 

足の血管の病気、閉塞性動脈硬化症になったらまず軽症の場合は薬と運動療法、重症になれば躊躇なくすぐにバイパス手術やカテーテル治療を考える、これがベストな治療方針なのは今までに説明した通りです。

いいお医者さんはこのそれぞれの治療をうまく使い分けるひとです。

こういうと、医者選びはなんか簡単なように思えます。ところがなかなかそれが難しいのです。

専門医というのは自分の技術に自信を持っています。ついつい自分の力で患者の病気をなおしてあげよう、として頑張り過ぎます。

これは患者としてはありがたいのですが、実は恐ろしいことなのです!!

 

 

以前お話ししたように閉塞性動脈硬化症の治療は早期に始めないと大変なことになりますが、早すぎ、やりすぎはもっと大変なことになります。

また手術の方法によっても患者の一生が決まってしまいます。

何もしなければ少し歩けなくても一生自分の足で生活できるものが、治療を行なってしまったばかりに、その後ずっと病院通いで数ヶ月に一度入院治療を行わなければならなくなったり、治療する前と比べ、最終的には余計症状が悪くなったり、場合によっては命を落としたりします。

多くは病気の性質上、進行、悪化はやむを得ないのですが、人為的にそれを引き起こしてしまう(医原性といいます)かもしれないのです。

そこで問題は、そういった悪化を予知できており、きちんと説明した上で治療をおこなってくれるかどうか、です。こういった医者を見つけるのが難しい!!

 

そこで簡単に良い血管治療医かどうかの見分け方を伝授いたします。

1 優しい言葉できちんと説明してくれるかどうか?

2 良いことばかりでなく、悪いことも論理的に伝えてくれるかどうか?

3 時間をとって説明をしてくれるかどうか?

4 診察時に足を見て、触ってくれるかどうか?

5 偉そうな態度をみせないかどうか?

6 自分ができなくても他の治療法を教えてくれるか、紹介してくれるかどうか?

7 患者の都合、意見を考慮してくれるかどうか?

8 最後まで親身になって、自分の家族のように患者に向き合ってくれるかどうか?

 

このような医師に治療を委ねたいものですね。

家庭医にかかっているときは、経過のどこかで「良い専門医に紹介してください」とお願いしてみてください。

このようなことを言うことが医師に失礼にあたる、と思われるかもしれませんが、違います。日本は自由診療の国ですから、自分の希望する医師はどこでも紹介してもらえる権利があるのです。

これをいって不機嫌になる家庭医は、もうかからなくて良いです!

閉塞性動脈硬化症のベストな治療は早期に正しい知識を持った専門医に意見をもとめることです。

それに従って日常の診療は家庭医にお願いするのです。

 

自分の身体は自分で守る、そのためにはこのように積極的に良い医者を探してみてください。