九州電力の委託で「やらせメール」問題を調べている第三者委員会(委員長=郷原信郎弁護士)は8日、玄海原発(佐賀県)の運転再開を巡る国のテレビ番組に九電社員らが賛成意見を投稿したやらせ行為について、古川康・佐賀県知事の発言が発端だったとする中間報告を公表した。
佐賀県幹部が原発説明会のインターネット中継への意見投稿を知事の希望として九電側に求めたことも発覚。自らの発言がやらせを誘発したことを否定してきた知事の責任が問われる。
九電の前副社長や佐賀支社長らが6月の番組放送前に知事と会談した内容を支社長がまとめた知事発言メモには、知事が「再開容認の立場からもネットを通じて意見や質問を出してほしい」と九電側に求めた、とあった。第三者委は、支社長が会談中に手帳に記した記述と照合し、発言メモは信用できると判断。知事発言を受け、前副社長らが部下に意見投稿を指示したと認定した。
郷原委員長は8日の会見で「(やらせメール問題は)知事の発言がなければ起きなかった」と述べた。
報告書では、5月にネットで配信され意見や質問も受け付けた、佐賀県に対する国の原発説明会について、県幹部が支社長に「(意見や質問の)書き込みもしてほしい。それが知事の強い希望」と電話で伝えたことも明記。九電側は原発部門幹部の指示で原発再開への賛成意見を実際に書き込んでおり、県側の求めに応じ、やらせ行為が繰り返されていたことになる。
原発の住民説明会で、九電が社員らの動員だけでなく、やらせ質問をしたことも認定。2005年の佐賀県主催のプルサーマル公開討論会では事前に質問を準備し、社員らに割り当てており、質問者18人中7、8人は仕込みだと認めた。
第三者委は月末に最終報告をまとめる方針だ。
古川康・佐賀県知事の話 私の真意とは違うところで発言メモが作られ、それが流通したと考えている。発言が違う形で受け止められた。私自身の責任が発生するとは考えていない。(5月の説明会中継への書き込みを県幹部が九電側に求めたとの認定には)驚いた。事実とは違う形の報告になっている。(その県幹部は)第三者委の聞き取り調査を受けていない。
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