日々、流れてくるニュースは、いちいち頭に来ることが多く、特に日本国内の

政治関連の話題は、未来に対して希望が無さすぎて、ちょっと笑ってしまうほ

どだ。

何故このような状況に陥ったか、大本の原因は、大東亜戦の敗戦後、日本が主

権国家では無くなったことに尽きると考えている。

日本は主権国家だという意見もあるだろうが、オレはその考えには与しない。

プーチンが演説の際に、しばしば「主権国家」という言葉を使うが、その意味

は、「主権国家」=「独自の判断ができる国家」を指し、この考え方が正しい

と思う。日本は国家の意思決定を独自でできない、米国の属領というのが正し

い見方だと考えている。

今後、日本が自国をどういった位置にするか、選択肢を考えてみた。1つ目の

論点は、防衛力をどうするか?だ。パターンは下記の4つ。

 

①自主防衛力獲得

②防衛力強化

③防衛力維持

④防衛力低減

 

①は自主防衛が出来るだけの防衛力を持つという考え方。核武装をして、自国

で核抑止能力を持つ。結果として、主権回復を見込むことが出来る。②は現状

から強化するものの、核武装はしない。②では主権回復が出来ないのか?との

意見はあるかと思われるが、核を手放した結果、ロシアに侵攻されたウクライ

ナを考えれば、主権維持には核抑止力が必要と考える。③は現状のまま。④は

軍事力削減。

 

そしてもう1点、海外との関係をどうするか。こちらのパターンは、下記の3つ。

 

A.一国防衛主義 同盟関係は考えない

B.米国を中心とした民主主義陣営との同盟関係重視

C.中国を中心とした権威主義国家との同盟関係重視

 

もちろん、細かく考えるとさらに分岐は増えるが、ひとまず以上の2点の組合せ

を考えると、下記12パターンの選択肢がある。

 

①自主防衛力獲得 一国防衛主義

②自主防衛力獲得 米陣営

③自主防衛力獲得 中陣営

④防衛力強化 一国防衛主義

⑤防衛力強化 米陣営

⑥防衛力強化 中陣営

⑦防衛力維持 一国防衛主義

⑧防衛力維持 米陣営

⑨防衛力維持 中陣営

⑩防衛力減 一国防衛主義

⑪防衛力減 米陣営

⑫防衛力減 中陣営

 

これらを比べた場合、一国防衛主義は①のみ成立し、④⑦⑩は空論なので削除

する。また比較する上で、防衛力強化(⑤⑥)・維持(⑧⑨)は大きな差が無い

ので1つにまとめる。

こうして残された7パターン(下記)では、既存政党はそれぞれどこに位置する

のか。

 

①自主防衛力獲得 一国防衛主義

②自主防衛力獲得 米陣営

③自主防衛力獲得 中陣営

④防衛力維持 米陣営

⑤防衛力維持 中陣営

⑥防衛力減 米陣営

⑦防衛力減 中陣営

 

自民党の中心は④になるが、中には⑤⑥⑦も存在している。石破政権は⑤⑦の

気配が強いくらいだ。維新も自民の劣化コピーなので同じ扱いで良いだろう。

他、立憲や国民も、④または⑤が中心。公明は⑥⑦あたり、共産は⑦が中心に

なるのではないか。

ただ現実には、米国に首根っこをつかまれているので、戦後の日本は④の「防

衛力維持 米陣営」の位置に立ち続けている。

 

オレは、現在の国際情勢であれば、上記の中では②の「自主防衛力獲得 米陣

営」が戦略的に妥当と考えているが、こうして見ていくと、日本政界では保革

いずれも自主独立を目指す政党が無いことに、改めて驚かされる。

核武装について議論しても良いのではないか?と言っていたのは中川昭一、安

倍晋三あたりだが、いずれも殺されてしまった。

いま、冷戦終結後の世界における米一強体制が崩れつつある。世界は多極化に

向かっている。ミアシャイマーは、米国以外の極として、ロシア・中国・イン

ド・ドイツと並べて日本を挙げているが、現状、とてもそうなれる気配は国内

政治には無い。

日本にはそれなりの潜在力があるはずだが、近年の政治(何度も繰り返してい

るが、岸田政権・石破政権)によって、国力をどんどんと削られている。

日本人は目を覚まさないといけないが、トランプやメローニ、ルペンのように

国民を覚醒させる政治家が現状、日本政界に見当たらない。早く、誰か出てき

てくれないものか。