久々の投稿になります!
この間、ピアノをサボっていたわけではありません。
この一年間もかなりの事を習得して成長できているように思いますが、一番やったこと、と言えば・・・
それは沢山のジャズを聴いたということです。特に1940.50年代のビバップ、ハードバップ中心に。
Apple Musicの会員になったところ、ジャズに関しては沢山の過去の名盤が次々にスマホにダウンロードできてしまいます。
昔では考えられませんでした。ジャズファンにとってはとても喜ばしい環境ですね。
その中で、最近取り組んでいる曲の一つに、On Green Dolphin Streetというスタンダードナンバーがあります。
セッションの定番曲でもあり、多くのレジェンド達がカバーしている名曲中の名曲です。
いろんなカバーの中で、私はウィントンケリーのピアノトリオナンバーが断トツ一番好きです!
これぞハードバップのど真ん中曲!!という感じのノリのよいアレンジにになっています。
ウィントン・ケリーはこの曲がとても得意だったと思われ、自身のリーダートリオ演奏以外でも、もちろんマイルスバンド時代のLive演奏(マイルスのアルバムのこの曲は残念ながらビルエバンスが担当しているのですよ。)やコルトレーンのサイドマンとして、或いは同じくテナーサックスのハンク・モブレーとの共演などでこの曲を何度もカバーして名アドリブを披露しています。
そこで、、、
勉強と思い、これらのアドリブ演奏を参考までに知り合いの音楽家の方に料金💰を払って採譜してもらい、
その楽譜を元に、色々とケリーのアドリブフレーズを研究してみることにしました。
結果分かったこと。
ケリーはコードトーンの基本に忠実、かつシンプルに処理している箇所も多いものの、特にコードスケールにとらわれずに12音を自由に使う傾向があるということ。
例えば、E♭maj7というコード小節があった場合、これに対応するコードトーンはE♭、G、B♭、D、イオニアンスケールに広げると、これにF、A♭(一応アヴォイドノート)、Cの3つが加わります。
そこにもしブルーノートスケールも混ぜると、G♭、A♭、A、B♭、D♭という音が加わります。そうすると、この2つのスケール上にない音は、E、Bの2音だけになります。
私の分析によると、コードトーンやコード対応スケールにこだわらず、積極的に他の音も使うことによって、ウェイントン・ケリーのアドリブはブルノートフィーリングが自然と醸し出され、ハードバップっぽさがより増しているということが言えるのではないかと思います。
ケリーのピアノテクは、左手がコードブロック、右手はシングルトーンを基調とした、いわゆるバド・パウエル派と言われるピアニストの一人だと思いますが、パウエルやケニードリューなどのように高速で右手を転がすことはあまりしません。
その分、独特な裏ノリと天性のリズム感の良さが際立っています。
薬物依存で若くして亡くなってしまってますが、もう少し演奏活動が長ければきっと、もっと色んな名演奏が世に残っていただろうなと思います。
ということで、ケリーから学んだこと。
かっこいいアドリブとは必ずしもフレージングの良さではない。むしろ外れた音を多用してもグループ感と切れの良いノリがあれば、それはとてもかっこいい演奏になってしまうということ。
音選びに色々と気を揉むぐらいなら、ノリ良く通過させちゃって、最後に決めれば良いぐらいの割り切りの良さもアドリブには必要だと思ったのでした。