真田戦記

越前府中城跡

福井県越前市幸町1丁目2

越前府中城は前田利家が初めて城持ち大名となった城です。朝倉氏の府中奉行所を改修して築いた城で、1581年に七尾へ移るまでの利家の居城でした。1575年に越前を平定した織田信長は、北庄城に柴田勝家を置き、与力として利家を府中城に、不破光治を龍門寺城に、佐々成政を小丸城に配置しました。利家・光治・成政は「府中三人衆」と呼ばれました。その後、前田利長・丹羽長重・木村重茲・青木秀以・堀尾可晴が城主となりましたが、1601年に結城秀康が越前国主として福井城に入城すると、付家老・本多富正が府中城代となり、以降本多氏が代々受け継いで明治に至りました。城址は現在のJR武生駅前から越前市役所一帯で遺構は残っていませんが、市役所前に石碑があります。また市内の正覚寺山門として城門が移築されています。