真田戦記

上之郷城

愛知県蒲郡市神ノ郷町

何十年か振りに蒲郡入りしました。気候温暖で風光明媚な所です。上ノ郷城跡は、戦国期は鵜殿氏が本拠地とした城です。典型的な中世城郭で、おもに土塁と空堀からなる構造で、城の建物に瓦は使われていなかったと考えられています。今川義元、亡き後上ノ郷城主・鵜殿長照は義元の妹の子であり、今川方に留まったため、同城は松平氏の勢力圏内に孤立したと言われています。城は堅城で攻めあぐねた松平元康は甲賀衆を使い城内に火を放ち、その混乱の中から攻め入ったと伝わっています。鵜殿長照は討死にし、長照の子・鵜殿氏長、鵜殿氏次は捕らえられました。元康は正室の瀬名と嫡男の竹千代、長女の亀姫らを返還するよう今川氏に要求しました。交渉は成立し双方の人質が交換されました。