長い間生きていると、事情が変わって決まり事を変えたくなるときがあります。

 

保険契約は契約を転換すれば内容を変更できるものがあります。

1. 契約転換制度の内容

1-1 保険の契約転換は次の内容で構成されています。

 

・現在の保険契約に係る責任準備金等を下取りに出す。

 

・同一の保険会社で新たな保険契約を締結。

 

・転換前の契約は消滅。

ここでいう下取りとは、これまでの保険の責任準備金や積立配当金を、新規の保険契約の払込保険料に充当する手続きです。

1-2 契約転換は、新規の保険契約と同じなので、次の特徴があります。

 

・特約を変更できる。

・保険料は転換時の年齢・保険料率で計算される。

 

・告知又は医師の診査が必要。
 

2. 契約転換のパターン

2-1 定期から終身へ

 


定期保険契約付き終身保険に転換する場合は、次の2つに区分されます。 

一時払い保険購入型


一時払保険購入型とは、転換前契約の責任準備金等を転換後契約の一時払い保険料に充当する方式です。

 

終身保険部分に転換するものを基本転換、定期保険特約部分に転換するものを定期特約転換、終身と定期特約どちらにも転換するものを比例転換といいます。 

転換前責任準備金分割保険料充当型


転換前責任準備金分割保険料充当型とは、転換前契約の責任準備金等を新しい保険の保険料の一部として分割充当する方式です。すなわち、契約から何年間かの定められた期間の保険料の一部として充当する方式です。 

 

2-2 特約保険金または給付金の中途増額、特約の中途付加

減額とは、将来受け取る保険金額を減らし、以降の保険料負担を少なくする方法です。

 

減額部分は一部解約したものとして取り扱い、その部分の解約返戻金があれば払い戻す手続きをとります。