今回、いろいろ書いている中で疑問に思ったことを調べてみました。
「うれしいひなまつり」
「ひな祭り」というと歌い聴くのがサトウハチローさん作詞の
「うれしいひなまつり」です。
1 あかりをつけましょ ぼんぼりに
お花をあげましょ 桃の花
五人ばやしの 笛太鼓
今日はたのしい ひなまつり
2 お内裏様(だいりさま)と おひな様
二人ならんで すまし顔
お嫁にいらした 姉様に
よく似た官女の 白い顔
3 金のびょうぶに うつる灯(ひ)を
かすかにゆする 春の風
すこし白酒 めされたか
あかいお顔の 右大臣
4 着物をきかえて 帯しめて
今日はわたしも はれ姿
春のやよいの このよき日
なによりうれしい ひなまつり
現在、これだけ広まっている歌の間違いを指摘するのは
気が進みませんが・・・・・
2番:
最上段の男雛・女雛のことを「お内裏様」と「おひな様」と
分けて呼んでいますが、前ブログで書いたように男雛と女雛
一対で「内裏雛」と呼びます。内裏(宮殿)におられる天皇・
皇后様のことを「お内裏様」といいます。
ちなみに、「おひな様」とは三人官女などの添え人形も含めた
ひな壇のすべての人形を指します。
3番:
「あかいお顔の 右大臣」となっていますが、あかいお顔を
しているのは向かって右の年配者の人形です。
天皇から見て左なので左大臣を指しますが、そもそも左右の
大臣は名誉職の太政大臣を含めて天皇に次ぐ最高の役職
であり武器を持って雛壇の4段目に座る方々ではありません。
護衛をする近衛府の随身です。
後にサトウハチローさんも間違いに気づき、随分と気にされて
おられたようで、この歌は嫌いだったとか・・・・・
もう一つの疑問は内裏雛(だいりびな)の並ぶ位置です。
次の2つの写真を見て分かるように昔の伝統を引き継いで
いる京風の飾り方は男雛が左(向かって右)です。
最近の関東風の飾り方は男雛が右(向かって左)です。
前回のブログでお示しした江戸時代の寛永雛~今昔雛を
見ても男雛は左(向かって右)に位置して飾られています。
いつ、どうして位置が変わったのでしょう・・・・・・?
「天子は南面する」
古来中国では「天子は南面する」という言葉があり、天子は
不動の北極星を背にして南面して座るのが善しとされました。
「背」という字に「北」が使われているのはそのためと
言われています。
「四方位」
図を見ても分かるように天子が南を向いて座ると左側が東に
なります。東側は太陽の出る方角で陽の没する西の方角より
上位とされ、左大臣の方が右大臣より格上となっています。
また、相撲の世界でも東横綱の方が西横綱より半枚格上と
されています。
したがって、天皇・皇后を模して作った内裏雛では男雛が左
(向かって右)、皇后が右(向かって左)に位置しました。
明治天皇・皇后の肖像画を見ても天皇が左、皇后が右になって
います。
その中で、日本の皇室がヨーロッパの王室とお会いするときの
位置も問題となり大正天皇からはヨーロッパの王室のように
上位である右(向かって左)に天皇が位置するようになりました。
イギリス国王・ジョージ6世

「右に出る者がいない」 「左遷」
これらの言葉では右が優位と思われますが、「天子は南面し、
臣下は北面す」とあるように、もともとこれらの端たない?
言葉を使うのは臣下達であって天子様のお言葉ではありません。
臣下達から見ると右が上位なのです。
ただ、現在のように天皇が右(向かって左)に立つように
なるとこれらの言葉も天子様が使う言葉・・・・?
ややこしくなってきますね。
おわり









