Leona Lewisの「Better In Time」を聴いて。

 

滝本光男さん、その後お変わりありませんか? 今年ぼくらは73歳になり、58年ぶりの再会となったね。あなたは海上自衛隊員としてお国のためにがんばったんだよね。それで頸椎損傷で、満足に歩けなくなったんだね。そういうあたなを、ぼくはこころから尊敬しています。

先日、電話をしたけれど、出てくれなかった。

バスか、電車に乗り込むところだったのかなって、おもいました。

世の中をわたるっていうのは、健常者にはかんたんなことだけれど、滝本光男さんにはたいへんなことなんだってわかったよ。広島県呉市から北海道のいなかに、中学校の同期会のためにやってきてくれたことに、ぼくは驚き、嬉しくおもった。

旭川空港で偶然声をかけてくれて、機内で隣り合っておしゃべりしたことは忘れません。ぼくがおもうことは、気休めにしかならないけれど、きっと今よりもよくなると祈ることしかできないけれど、そうおもうことで、なんとか生きてこられた。

 

(右)滝本光男さん。

 

ぼくはね、先日、会場でマイクロホンを握って、みんなに何か話したけれど、あなたの姿を見て、なんていうチンケな考えなのだろうとおもった。いま、ちょっと後悔しているよ。話の最後に、あなたの顔を見て、気づいたんだ。

それでも、今によくなるってね。いま、Leona Lewisの「Better In Time」という曲を聴いて、「あれはあなたのいない一番長い冬だったわ」というフレーズではじまり、こころに浸みたんだ。できれば、その曲を聴いて欲しいなとおもっている。

 

It's been the longest winter without you

I didn't know where to turn to

See somehow I can't forget you

After all that we've been through

あれはあなたのいない一番長い冬だったわ

どこに向かったらいいかもわからなかった

どうしてもあなたのことを忘れられないの

共にたくさんの時間を過ごした後に――