学生時代から使つてゐる日記は、マス目の原稿用紙を綴じたやうな自由日記です。集文館といふ出版社が出してゐる「大型原稿自由日記」。1日分が四百字弱かな。毎日書くわけではないので、1冊が3,4年もちます。

 10年ほど前、市谷にある集文館まで訪ねて行つて購入したこともありますが、この日記、3,4年ごとに入手するのに苦労します。

 昨日曜、近所の書店を4件回りましたが、やはりありません。西武デパートの中にあるロフトの本売り場では、若い女店員から
「日記ですか。日記といふと……。手帳みたいな物ですか」
 と怪訝な顔をされました。

 版元へ電話しましたが、在庫はゼロで、書店から返品があれば届けられるが約束は出来ない、と素つ気のない返事。

 日記をつける人が減つてゐるのは確かでせう。これだけパソコンが普及すると、日記はパソコンの中にあつて、わざわざ日記帳を広げてペンで記述するやうな人は、今やあまりゐないのでせうか。

 まして縦書きのマス目の日記帳なんて、おそらく毎年数部も売れないのでせう。だから版元も作らない。箱入り、布表紙のがつちりとした装丁で値段は2650円ですから、いくら原稿料のかからない書籍とはいへ、出版したら1000部くらゐは売れないと収支が合はない。

 しかし、人生の大半を伴にしてきた日記です。来年からこれがないとなると、日常生活全般に支障が出るやうな不安があります。たぶん、家人に先立たれるのと似たやうなーー。