ホテルマンの仕事は、お客様に「笑顔」と「安心」という感情を届けることです。
支配人として、私はこの感情という「商品」の品質を管理し、常に最高の状態で提供する責任があります。
しかし、私の性格タイプ、ENFJ-Tは、他者の感情を深く受け止めすぎるため、自分の感情の「在庫」が常に不足しがちです。
このブログでは、支配人がどのように感情を管理し、人間としてのバランスを保っているのか、その葛藤を綴ります。
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感情という名の「商品」
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在庫切れの危険性
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感情の「補充」方法
第3話:感情の「在庫管理」:支配人として、人間として
1. 感情という名の「商品」
私たちの仕事は、単に部屋や食事を提供するだけではありません。
お客様は、快適な空間だけでなく、私たちの「おもてなしの心」、つまり「笑顔」「安心」「温かさ」という感情を求めています。
これらは目には見えませんが、ホテルの価値を決定づける最も重要な「商品」です。
支配人として、私はこの「感情の商品」の品質を管理する責任があります。
スタッフが心から笑顔でお客様と接しているか、一人ひとりが温かい心を持っているか。
そのためには、私自身がまず、最高の「感情の商品」をチームに提供しなければなりません。
どんなに個人的な問題があっても、私は常に明るく、前向きな姿勢を見せるように心がけています。
しかし、私のENFJ-Tの性格は、他者の感情を深く受け止め、自分の感情をそこに「消費」してしまいます。
クレーム対応では、お客様の怒りや悲しみを自分のものとして感じてしまい、部下の悩み相談では、彼らの不安を自分のものとして感じてしまいます。
私は、他者の感情という「注文」を処理し続けることで、自分の感情の「在庫」をどんどん減らしているのです。
2. 在庫切れの危険性
感情の在庫が減り続けると、私は人間として「在庫切れ」の状態に陥ります。
それは、感情の起伏が乏しくなり、何も感じられなくなる状態です。
喜びを感じにくくなり、感動することも少なくなる。
ただ、機械のように「笑顔」や「丁寧な言葉」を繰り返すだけの存在になってしまうのです。
最近、部下が大きな成果を上げた時、私は心から喜んでいるはずなのに、どうも感情がついてこない自分に気づきました。
それはまるで、長時間の労働で疲労した脳が、喜びという感情を「処理」できなくなっているようでした。
この「在庫切れ」の危険性は、支配人としての私の仕事の品質にも影響を与えます。
感情のないサービスは、お客様に冷たさを感じさせてしまう。
チームを心から鼓舞することができなくなってしまう。
仕事とは、単にスキルや知識を磨くことではなく、自分自身の「感情」という最も重要な資源を適切に管理することなのです。
3. 感情の「補充」方法
では、感情の在庫を補充するにはどうすれば良いのでしょうか。
私は、意識的にホテルから離れる時間を作ることにしました。
大分の雄大な自然の中を散歩したり、温泉に浸かってぼんやりしたり。
一人で静かに過ごす時間を持つことで、私は他者の感情から自分を切り離し、自分の感情を整理する機会を得ています。
また、信頼できる友人と、仕事とは全く関係のない話をすることも重要だと気づきました。
仕事の仮面を外し、一人の人間として、弱さや不安を話せる場所を持つこと。
これは、私の感情の在庫を補充するための、最も効果的な方法です。
仕事とは、自分自身の心という「資源」を守り、それを最大限に活用するための「自己管理」の場です。
私は、この「感情の在庫管理」をマスターすることで、支配人として、そして一人の人間として、より健全で豊かな人生を送れると信じています。
私は今日も、感情の補充と排出のバランスを探り続けています。
感情の「在庫管理」。
支配人として、人間として。
ENFJの共感力が招く感情の「在庫切れ」とは?
笑顔の裏側で何も感じられなくなる支配人のリアルな葛藤。
そして、心のバランスを取り戻す方法。
管理職の皆さん、ご自身の感情の「在庫」は足りていますか?
#感情労働 #心の健康 #自己管理
今日もやったろ!!