「一番重いものは何ですか?」というお話 | しょうちゃん オフィシャルブログ

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素朴な子供の疑問シリーズです。記念すべき第10弾!!!!



一番重いものって何ですか?



というお話です。


まぁ、子供の言ってくる話なので、同じ大きさでもふわふわのボールとスーパーボールではスーパーボールのが重いですよね。鉄ならもっと重いし、、、、何が一番重い? みたいな話です(笑)



お話を単純にすると「一番重い固体(金属)」ということかなって思います。



良く言われる話として「地球上で一番重い金属は金(Gold)である」と言うのがありますが、あれはわりと嘘です。地球上に安定的に存在している金属で金より重いものは何種類もあります。



1立方センチメートルあたりの重さで比較しますが、

7.87g
19.32g
プラチナ 21.45g
イリジウム 22.42g
オスミウム 22.57g

こんな感じで、金より重いとされているものが3種類ぐらいあります。鉄に比べたら、同じ大きさで3倍ぐらい重さがあります。

プラチナは、まぁ、指輪とか装飾品にもあるのでいいですよね。

イリジウムは、大人なら聞いたことありますよね。古い話ですが、人工衛星を使った携帯電話のブランドがイリジウム携帯でしたよね(笑) そういうアンテナとかに使われています。

オスミウムって、ちょっと馴染みがない人が多いんじゃないかと思うのですが、今どき、あまり見かけることがありませんが「万年筆のペン先」ってオスミウム合金が使われています。


子供の疑問への答えとしては「オスミウムっていうのがあってね〜 万年筆に使われてるよ」ってことでいいんですけど。



ところで、「重さ」って勝手に言ってますけど、そもそも、




重さって何?



って話があります。




子供たちって、宇宙とかにすごく興味があるじゃないですが、今は宇宙船から生中継とかされるので、宇宙空間で宇宙飛行士が、ぷかぷか宙に浮いているのを見るわけです。



無重力になったら、宙に浮くってことは体重は0kg? あれ? ものとしては何も変わってないのに重さは変わっちゃうの? あれ? あれ? となるわけです。






ところで、よく言う話で、月はだいたい地球に比べて重力が1/6ぐらいです。ということは、、、、

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月に住めば、まさかの50kgダイエット?????




そういうわけじゃありません(笑) 月に行ったって、60kgの人は60kgですよね(笑) ちょっと考えればわかります(笑)




そこには、「重さと質量の違い」と言うことを知る必要があります。




私たちが、子供の頃に習うg(グラム)やkg(キログラム)は「質量」の単位です。


本来は、重さというのは、その物体にかかる重力のことを言います。N(ニュートン)という単位が使われます。100gにかかる重力を1Nと言うんですけどね。なので、「質量(g) ÷ 100」でN(ニュートン)が求まります。

図の例で言うと、体重60kgの人の重さは600Nです。これが重力が1/6なので、月では100Nになるというのが正式なお話です。



質量と重さの違いは、



重力に左右されないのが質量
重力に左右されるのが重さ



ということです。




じゃぁ、体重計などはなんで、質量をそのまま表記しているのかと言うと、地球の上は場所によってそんなに重力に変化がないので、「質量 = 重さ」としても、そんなに大きく誤解を生まないのから、わかりやすくそうしているのです。

ちょっといい料理用の計量測りや体重計をお持ちなら、装置の背面に「地域」を設定するスイッチがついているかもしれません。これは地球上でも、住んでいる場所で微妙に違う重力の誤差を吸収したりするためのものです。





ちなみに、地球上で一番大きく重力の誤差があるのは「赤道上と北極/南極」なわけですが、赤道上で体重を測った時が一番軽くて、北極/南極が一番重いのですが、その誤差は0.5%ほどです(笑)



体重は、赤道上で測りましょう(笑)