ちょっと、前に「数学は得意なんですが嫌いです」という方から「嫌いな理由」を聞く機会がありました。
数学嫌いについては、以前にこんな記事を書いたことがあります。
その数学が得意だけど嫌いという、言ってしまえば少数民族の方の主張はこんな感じです。
- 数学は必ず正しい答えが決まっている
- 答えが決まっているので発展性がない
- 自分の考えを入れる場がないので面白くない
ちなみに、技術系のお仕事についている方のようでした。
< 数学は必ず正しい答えが決まっている >
以前にこんな記事を書いたことがあります。
この記事の末尾の方に書きましたが、五次方程式には複素数の範囲内では一般解がありません。ちょっと専門的なことを追記しておくと、代数的ではないのですが、楕円関数を使った解の公式は存在しています。
この人は、正しい答えが良くわからないようなところに属している数学には出会わなかったのでしょう。
< 答えが決まっているので発展性がない >
数学というのは「答えが決まっている」のではなく、「答えを決めている」のです。この違いがわからないのは数学が得意だとすると残念です。
それについても、こんな記事を過去に書いています。
二次方程式というのは、答えが決まっているのではなく、二次方程式に答えが出るように虚数という概念と複素数という数字の概念の拡張をして答えを作っているのです。
< 自分の考えを入れる場がないので面白くない >
これはなんか根本的な勘違いがあります。
数学というのは、自然の世界に起こっているさまざまな現象を物理学や化学などで解明していき、その解明された結果を書き記していく言語なのです。
意味のないと思われていた数学にも、すごい年月をかけて意味が出てくることがあるという話も以前に書いたことがあります。
「数学は得意だったけど嫌い」なんてかっこつけずに「僕、学生の頃すごく勉強できたんですよ」で良かったんじゃないですかねって思います。
そこの君。全然、君、数学得意じゃないからw