病院を辞めて開業しようかな?そう考えるようになったきっかけや流れ、迷いから決心へ、そして、腹くくったならどんなクリニックにしようか?オレがやるんだからな、ありふれたものにはしねーぞ!気持ちの流れや構想をスライドにまとめてました。小出しに紹介していきます。

 

 

医者ってある程度の「お年頃」になると開業って多少は考えるもの、みたいで、僕も想像したことくらいはありますが「自分はぜーんぜん開業医に向いてない。」「開業医になるなんてあり得ない。」と思ってました。

まず手術が好きだった。だから整形外科医になったし、だんだんできる手術が増えて、上手くなって、更にもっと「メスを握る仕事」が好きになった。先輩医師から教わって成長してきた自分。学んだことを後輩医師に教える伝えることで還元する、それが恩返しだよね。そうやって技術というのは伝承していくもの。だったら開業ってチョイスはないでしょ。

 

と思ってた。

 

ただ、医師として中堅からベテランとなっていく中で、別な視点も出てきた。患者を診察する、手術する、治療する、基本はそこなんだけど、それだけが仕事ではなくなっていきます。整形外科だけでなく災害医療、救急医療にも力を注ぐようになり「連携」をキーワードにいろんな取り組みを始めた。そういう仕事も面白いんです。達成感もある。

柏崎DMATを作った。これなんて連携、多職種連携の先駆けです。消防と連携協定を結んだ。救急車をもらった。誘われてドクターヘリの仕事も始めたら二次救急と三次救急の連携を考えるようになった。だったら一次救急と二次救急の連携も。柏崎地域内の連携は?もっと改善の余地がある。原発が近い。原子力災害についてもいろんな病院、消防や東電とも連携して進めなきゃ。FLSなんていう取り組みにも(ブログにあまり書いてないけど)今スイッチが入ってる。

 

※FLS(骨折リエゾンサービス):多職種、多診療科での包括的な取り組みによる脆弱性骨折患者の二次骨折予防のプログラム

 

全てが連携を軸にして取り組むプロジェクト。こういうのって、組織構築、その維持、大きな病院の中にいないとできないことだよな、と思って、なおさら開業という選択肢は遠のいていた。しっかし「自分が替えが効かない存在と自負」ってどんだけ…自意識過剰だよねキョロキョロ

 

だけど…勤務医として「連携」を軸とする、核とする、突き進めることで生じる歪みが気になりだした。「連携」の取り組みには病院外での活動が必要です。僕はどんどん病院の外に出て、組織間の連携を進めたり、調整したりしていた。次々やりたいことは増えて、もっともっと病院の外でやりたいことが増えていきました。

 

だけど、病院外での活動は病院の目先の収支につながりません。組織間連携って最終的には病院にとっても大きな利益になるんだけどね。「もっと病院で稼げよ!」と面と向かっては言われないけれど、病院外での活動を突き詰めるほど、掘り下げるほど、病院に迷惑をかけるのかな?「連携の力を使って次にやりたいこと」に手を出しにくくなっていった。そしてこんなことを考えるようになっていきました。

 

退職すれば身軽になる。独立すれば自己責任。開業して失うものは何?それって本当に自分が守りたいもの?こんな感じ、開業にスイッチが切り替わった瞬間。2022年7月でした。

 

つづく

 

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