外来診察で重要なのは問診。

 

「痛み」ひとつ取っても聞くことはたくさんあります。痛みの局在、痛みの発現時期、痛みの持続時間、痛みの程度、痛みの性質…etc. 問診(聞き取り)は曖昧さを伴うのが厄介です。

 

例えば「いつから痛いか」

聞き出すのは簡単なようで意外と手こずることも。「いつ頃から痛かったんですか?」という質問に患者さんの答え方はいろいろです。「かなり前から」「ずっと前から」「ちょっと前から」「けっこう前から」…。外来診察「あるある」なのがこんな会話↓

 

つよ「いつ頃から痛かったんですか?」

患者「かなり前から痛かったです。」

つよ「うーん、かなりってどれくらい前?」

患者「えっと、けっこう前です。」

つよ「じゃ、痛いって最初に気付いたのは?」

患者「それが…すっごく前なんです。」

 

前に進みませんあせる

1週間前なのか1年前なのか10年前なのか、まったくわからない。ご自身もよく覚えてないような時、無意識にこういう言い方にになるんでしょう。で、会話が空回りし始めたら「1週間くらい?」とか「1年くらい?」とか聞いて絞り込むようにするんですが…

 

時々ちょっと意地悪しますww

 

患者「それが…すっごく前なんです。」

医師「なるほど。じゃ100年くらい?」

 

こう言って顔を覗き込んでニコッとすると、多くの患者さんは情報不足に気づいてくれますてへぺろ

 

患者「あ、たぶん去年の夏くらいからですあせる

 

やっと出た。症状発現時期の情報げっとチョキ会話での正確な情報伝達って難しいこともあるんですけど「どれくらい痛いか」「どんな痛みか」「いつから痛いか」なるべく具体的に分かりやすく伝えるように心がけましょう。

 

これ…実は医師にも言いたい。紹介状や他科からの診療依頼でも「あるある」です。『当科通院中の患者さんです。かなり前から腰痛があるとのことで貴科受診を希望されております。ご高診ご加療をお願いします。』とかね。

 

………

 

余談ですが曖昧表現で私がピンチに陥った事例。

 

以前のブログで既出ですが、去年の佐渡トキマラソン2019。走っている最中にうんちもよおした私と路上スタッフの会話↓

 

私「トイレどの辺ですか?」

ス「もうすぐありますよ。」

私「ありがとうございます!」

 

走って通り過ぎるので会話は一瞬です。「もうすぐ」と聞いて安心したものの、進んでも進んでもトイレが見えてこない。

 

「あれ?真顔

「もうすぐって?ニヤニヤ

「もうすぐって?滝汗

「もうすぐってどれくらいだよ〜!?ゲッソリ

1時間にも感じる地獄の数分間のあと…。

「ああ〜あった…笑い泣き

「あと500m」とか「1km先」とか言ってほしかった。

 

重ねて…

大事な情報伝達は具体的に!! うんち