先日放送されたNHKの「プロジェクトX」はSONYのゲーム機「プレイステーション」の開発に関する秘話でした。プレイステーションは久夛良木さんが中心になって開発したと言う話は既に有名な話ですが、実はそこに東芝の半導体技術が大きく貢献したという事は初めて知りました。
東芝で3D半導体の開発をしていた大橋さんと言う方の協力が無ければプレイステーションの大成功は起きなかった。しかし当時はまだ3D半導体と言うものを実際にどのように活用すべきかが分からず、そのまま消え去りそうになっいたところに、ソニーの久夛良木さんからゲーム機用の3D半導体を開発してほしいと頼まれたのだそうです。
まだWindows95すら出ていないし、インターネットもほとんど普及していなかった時代ですから、今とは世の中の空気が違っていました。私は当時銀行のシステム部門で第3次オンライン開発を担当していましたからよく覚えています。「パソコンなんて知らなくても仕事はできる」と自慢する人たちが会社の管理者にたくさん居た時代です。
しかし現代では3D半導体はNVIDIAなどのAi GPUに象徴されるほど、最先端の映像システムで、この技術で世界のAiの覇権を握れる時代になっています。だから東芝はあの当時は、世界の最先端の技術を持ってたわけです。それを経営の効率化だか何だか知りませんが、半導体開発を止めてしまったのが運の尽きで、今さらながら大変悔やまれます。
日本の経営者は本当にセンスが無さすぎる。利益を勘定する前に、新しい物を作ろうという気概が湧き上がらなければ、経営者を辞めてもらいたい。
