「電気、ガス料金の値上がり」のこと | 今、私が考えていること

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毎日の出来事を、新聞やネット上の記事からピックアップして、私なりの意見などを書き綴ります。

今日から6月です。今年ももう半年が過ぎようとしています。ところで今月から電気料金とガス料金が上がります。政府の電気、ガス料金負担軽減措置が5月で一旦終了してしまったからです。

 

もともと原油価格の高騰で値上がりするのを、国が石油会社やガス会社にお金を渡して、料金の値上げを先延ばしさせていただけですから、こういうタイミングがいずれ来ることはわかっていたとはいうものの、定額減税の月に合わせる形となっている点がせこいです。

 

結局原油価格は下がっていないし、円安は一層進んでいますから、今後も値上がりする可能性は高い。何度も言いますが、過去30年間も国民の賃金を凍結して来たことが、国民の負担を重くしているのです。春闘で5%ぐらいの賃上げを勝ち取ったからといっても、これでは焼け石に水。

 

政府は今まで日銀のゼロ金利政策を背景に、ゼロ金利の国債を無尽蔵に発行してお金を調達してきたから、気前よくお金をばらまくことができた。なぜならば、利息負担が無いから満期償還時にまたゼロ金利の国債を発行して乗り換えればよかった。しかし、さすがにそんなことを長く続けた結果、日本の金融市場は歪んでしまい、そこへアメリカが好景気に沸いて物価高騰したため、当局がインフレ対策として金利を引き上げた。その結果日本とアメリカの金利差が拡大し、円を売ってドルを買う流れが顕著となり、円安がどんどん進行してしまった。この事態に及んで、ようやく日銀は目を覚ました。黒田前総裁の置き土産だった「異次元の金融緩和策」を終わらせ、ようやく普通の金融市場に戻そうとし始めている。

 

その影響で長期金利が急激に上昇し、既に1%の水準に達した。

これにより政府は国債の発行が簡単にはできなくなった。少子化対策の費用を健康保険料の値上げで対応するというのも、その表れです。

 

本当は増税するしか方法はないのだけれど、総選挙を控えて増税はできない。しかも折から裏金問題が発覚して自民党は逆風にさらされている。もう手も足も出なくなってしまった。その結果が今回の負担軽減措置の打ち切りなのだ。

 

これまでのごまかしの財政政策と、間違った日銀の金融政策によって、日本経済は出口の見えないどん底にある。マスコミは知っているのに絶対に報道しない。森永卓郎氏の著作「書いてはいけない 日本経済堕落の真相」に少し書かれていますが、多分もっと書きたかったことがあったのだと思います。でも書かせてもらえなかったのでしょう。今や日本は中国や北朝鮮並みの情報統制にあるのでしょうか?