人前で話すということ | 今、私が考えていること

今、私が考えていること

毎日の出来事を、新聞やネット上の記事からピックアップして、私なりの意見などを書き綴ります。

私が昔、資産運用セミナーの講師を担当していたころ、人前で何かを説明するにはどう話せばいいのかといろいろ悩みました。まずはとにかく勉強をして、頭の中に知識をいっぱい蓄えました。しかしその状態で話すと、持てる知識を全部ぶちまけないと気が済まなくなり、ベラベラ喋りまくるようなります。向こう側で聞いているお客様は途中から消化不良になって話についていけなくなり、途中から質問が出なくなります。これはダメです。

 

そもそも人の話を聞くというのは基本的には苦痛なものです。それなのに機関銃をぶっ放すような話し方をしてしまうと、聞いているお客様をノックアウトしてしまうようなもので、逆効果になります。ある日、そのことに気が付いた私は、話す時間を40分程度に短縮し、なるべく難しい用語は使わないようにしました。時々、話を中断してお客様と会話をしたり、経験談を披露したりして場の空気を入れ替えるようにしました。

 

ご年配のお客様はそんなに長い時間集中力は持ちません。セミナーで多くを語りたがるのは、ある意味、講師の自己満足です。

全体で10言いたいのであれば、あえて5までしか話さない。話さなかった残りは、お客様から質問してもらうように仕向けて、それに応える形で説明するという方法を取り入れました。

 

こうするようになってから、セミナーではお客様からの質問がたくさん出るようになり、盛り上がるようになりました。ご参考まで。