やっと秋が来たと喜んでいたら、また猛暑が戻ってきました。ハッキリ言って「迷惑」です。日中の気温は34度にまで上がりました。徒歩と電車で営業している私の身にもなって欲しい。絶対に熱中症になると予感したので、本日は遠くまで行くのは止めて、近場で営業しました。
さっさと家に帰ってテレビのニュースを見ると、日経平均株価が大きく値下がりし、円ドルレートは1ドル150円に迫る円安とのこと。加えて原油価格の値上がりがここ数日顕著です。これは日本にとって最悪の事態が進行していることを意味します。
まず円安と原油価格の上昇は、ズバリ! 物価上昇につながります。これから賃金を上げるよう頑張りますと宣言している岸田総理をあざ笑うかのように、事態は一層深刻化しています。なぜなら、円安も原油価格も日本にはどうしようもできないからです。昔はアメリカが助けてくれましたが、今はもうそんな甘えは許されません。何度も言いますが、この30年間に企業救済の名目で延々と続けてきた金融緩和策で日本経済は再起不能なまでに衰弱してしまいました。日本経済は賃金上昇無し、かつ物価上昇無し、そして金利ゼロでないと生きながらえないまでに弱体化してしまった。それはつまり、企業は何もしなくてもゾンビのように生き延びている状態のことを言います。
これは先日、岸田総理がいみじくもおっしゃった「コストカット経済」のことです。これを止めようというのは正論です。しかしこれは企業経営者にとっては麻薬のようなもので、一度吸ったら止められなくなる代物。
この状態において、①賃金を上げたら企業が破綻する、②物価が上がれば家計が破綻する、③金利を上げたら企業と国家財政(含む日銀)が破綻する、という、いわば「三すくみ」なのです。
官僚やエコノミスト、一部の賢いジャーナリストたちは知っています。しかし口に出すことを憚れるから絶対に口外しないできた。しかし、コロナとロシアによるウクライナ軍事侵攻により、外圧による揺さぶりを掛けられている日本は、もはやこれ以上は耐えられなくなっている。私はそう思います。
