昨日(8/28)の「らんまん」を見て思ったこと | 今、私が考えていること

今、私が考えていること

毎日の出来事を、新聞やネット上の記事からピックアップして、私なりの意見などを書き綴ります。

今度新しく東大の理科学教室の教授になった徳永教授は、ドイツに留学して新しい植物学の方向性を学んで帰ってきたと言う。徳永教授は万太郎に向かって「勝つか負けるかなのだよ」と言いました。これまでのように植物採集で標本の数を競うだけの植物学ではなく、細胞のしくみなど、植物の機能性にまで深く分け入る研究が大事なのだと。確かにその分野は重要な意味を持っています。ただ、「勝つか負けるか」という考え方がなんとなく徳永教授のドイツでの活動の背景を垣間見るような気がしました。アジアの国から来た男のことを相手にしなかったのでしょう。しかし当時ならばある程度はやむを得ない。だから悔しい思いをしたのだと思います。徳永教授は負けられないぞ、と決意したのではないでしょうか。

「勝つか負けるか」と言うのは植物学だけではなく、私たちの身の回りのあらゆるところにそういう価値観が存在しています。先日行われた高校野球や世界陸上などはもちろんですが、子供たちの学校の勉強や習い事。そして大人の世界では会社での出世競争。企業と企業の業績競争。そして国と国の争いもそうです。つまり人の世界の原動力のような役割を果たしています。逆にこの価値観を上手く操れば人は人を上手く利用することも出来る。ただそれはほとんどの場合は悪用されてしまう。使い方を間違えると危険な事態を招くとてもきわどい代物です。