先日、NHKの「プロフェッショナル」という番組で、「リアクション芸人 出川哲朗という道」というタイトルの番組を見ました。
TVで活躍している「てっちゃん」こと出川がプロフェッショナルとして取り上げられるとはびっくりです。私には、星の数ほどいるお笑い芸人の一人ではないのか?と思えるのですが、出川は自分のことを「僕は芸人ではない」といい、単なる「リアクション芸人」に過ぎないのだと。つまり落語や漫才やコントなどの話芸はできない、だから芸人ではないという。
彼はバラエティ番組に出演して、いろんなことをやらされて、それに苦戦するありさまを体全体で表現して見せて、そして視聴者に「笑ってもらう」。それが「リアクション芸人」という仕事なのだと。だから最後に笑ってもらえなければギャラはもらえないという。
確かに出川には話芸は無いし、よしもとの芸人のような一発ギャグも無い。けれども、彼が登場すると、なにやら笑いの匂いが漂ってくる雰囲気になる。
見方によっては「虐められ役」のピエロのような自虐的なお笑いにも通じる面があることは否定できない。だから彼が若い頃は、地元横浜の面汚しだと蔑まれたこともあったという。
それが今では売れっ子の人気者です。最近は小学生の間でも「出川的な生き方」に憧れる子供たちが居るという。イッテQなどで体を張った体当たりの場面を毎回見せてくれますが、あれを収録している出川は真剣そのもの。冷たい滝に40分も打たれるなんてことは並みの人間ではできない。それが
リアクション芸人の仕事だと信ずるからこそ耐えられる。そういう強い信念を感じました。
