ウクライナへの軍事進攻について、ロシア国内でメディアがロシア国民に伝えていることと、われわれが自国のテレビなどで伝えられていることとが、内容が全く違う。このことは実は大変恐ろしいことではないかと思うのです。
つまり、テレビやネットから得られる情報が、同じ事象であっても意味が違う。ロシアでは「ネオナチの陰謀から住民を解放するため」と言っているが、われわれはどうみてもロシアのウクライナへの侵略戦争と聞いている。以前私は人類は情報で滅びるのではないか、と書きましたが。正にこの事実がそれを証明しています。人間は他の動物よりも知性が発達していると自慢しますが、間違った情報を聞いてそれを信じて行動してしまう。「オレオレ詐欺」などはその典型的な例。だから人間を恣意的な情報でコントロールすることは容易なのです。
それを思うとテレビ、ラジオ、ネットなどから流れるメディアからの情報は単純に鵜呑みにしていてはいけない。最近よく「フェイクニュース」という言葉を耳にしますが、どれが正しくて、どれかフェイクなのかわからない。
高度な情報化社会が今後も発達していくと思うのですが、実は肝心な人間がそれについていけなくなる。これは実におかしな現象です。