本当に久しぶりに「物価が上がっている」というニュースを見ました。おそらく40歳台ぐらいまでの人は、物価が上がったという経験(記憶)は無いと思います。
私の記憶では1970年代ぐらいまでで、1980年代以降は無かったと思います。
同じように「インフレ」という言葉も、日本ではほぼ死語になってしまいました。でもそれは極めて異例なことです。経済が拡大していれば、自然に物価は上昇します。そして物価が上昇するから、毎年春闘で労働組合は賃上げ要求をしたのです。その結果、私たちの給与水準は少しずつ上がってきました。それがまた消費を増やしていき、企業の収益に跳ね返るのです。
こういう循環が日本ではなくなっています。少なくともバブル経済崩壊以降は、物価も上がらなければ、給与も上がりませんでした。その成れの果てが現在の日本経済の現状です。
しかし、今回の物価上昇はこれとは全く性質が異なります。経済が拡大したからではなく、新型コロナウィルスによる要因です。私たちの給与が増えていないのに、いきなり物価が上がり始めています。これは最悪の事態なのに、政府も日銀もマスコミも報道すらしません。だから国民の多くがまだその恐ろしさに気づいていません。インフレはお金の価値を下げます。今手に握っている一万円札が、来年は9000円ぐらいのモノしか買えなくなる。たとえて言えばそういうことです。虎の子の貯金が目減りしていきます。大丈夫なのか?大変不安になります。
チコちゃんじゃないけど、「ボーっとしてるんじゃねえよ!!」