「ハリエット」という、2019年製作のアメリカ映画を観ました。アメリカ南部のメリーランド州の農場で働く黒人女性が主人公です。時代はまだ南北戦争の前で、奴隷制度があり、主人公も奴隷として白人が経営する農場で働いています。
主人公の名前はハリエット・タブマン。実在の人物で、これはその伝記です。後に、奴隷解放運動に生涯を捧げ、多くの黒人奴隷を救い出し、自由の身にしました。
冒頭の部分で、ショッキングなシーンがあります。白人の農場主が黒人奴隷たちに向かって「お前たちはみんな私のものだ。お前たちが結婚して子供や孫ができたら、それもみんな私のものだ」
また、農場主の息子は言う、「お前たちは豚といっしょだ。だから自由など無い」と。
この言葉には強烈な嫌悪感を感じざる得ません。奴隷とはいえ人間に向かってこのような話をすること自体が、私には耐えがたい苦痛を感じます。
この映画は、アメリカの黒人問題を扱った映画ですが、普段我々が口にする黒人差別問題の原点を描いていると思います。
できれば、この映画は多くの方々に見てもらいたいと思います。