最近は番組評論家のようなことばかり書いていますが、これもコロナの自粛生活で家にいる時間が長いからだと思います。
日本テレビの「笑点」は、今年で番組開始55周年なのだそうです。そういえば、私が小学生のころから日曜日の夕方は「笑点」を見ています。故桂歌丸はこの番組でファンになり、何回か高座に行きました。円楽(六代目)や小遊三の高座にも行きました。テレビではじっくり落語噺を聴くことが出来ないので、やはり生で高座を聴くか、DVDやCDで聴くほうがいい。
立川志の輔の落語は新春恒例のパルコ寄席を収録したCD集を購入し、スマホに入れていつでも聴けるようにしています。そういえば、以前札幌に行く飛行機の中で、イヤホンを借りて機内の寄席放送を聴いていた時、その日は志の輔の「猿後家」だったのですが、実に面白くて、笑いをこらえきれなくなり、一人で声を押し殺して笑っていたことがありました。落語はホントに面白いです。
そういう体験を持っ私は、最近の「笑点」が少々物足りなく感じます。メンバーにはもう少し頑張ってもらいたい。腹を抱えて笑わせてもらうことが少ない上に、笑いの質が低いです。とても話芸とは呼べない。落語家は、よしもとのギャグみたいな路線に踏み込んではだめだと思うのです。そういう意味で、大喜利の司会者というのは、メンバーの芸に睨みを効かせるような存在でなくてはならないのだと思います。例えば、故南伸介なんかは、出演メンバーに緊張感を持たせられるという意味では、「笑点」大喜利の司会者に適任だったように思います。