「STOP ! 教え魔」の貼り紙がネットの話題に出てました。

これを最初読んだときは、「いるいる、こういう人が・・・」と思いました。
しかし、教えたがる人の側に思いを寄せてみると、違ったことを感じてしまいました。
おそらく、定年退職して時間がたっぷりあるような熟年のボウリング愛好家が、頼まれてもいないのに勝手にコーチし始めるのだと思いました。おせっかいだと思われても仕方ないのだけれど、それにはもっと深い事情があるのではないか? 定年後、仕事から離れてしまうと、世の中との繋がりが少なくなってしまいます。現役で働いていた時は、うっとうしいほどいろんな繋がりの中に居たはずの自分が、気が付くと誰からも声をかけてもらえなくなっていた。私自身も一度定年退職して、再雇用で働いていますが、世代の格差で、それに近い思いをしています。これは実に寂しいことで、サラリーマンだった人は特にそう感じるはずです。定年後の生き甲斐にボウリングをやることで楽しい時間は作れますが、所詮一人でやっていても孤独です。だから、誰かに勝手に声をかけたくなる。コーチしたいというよりは、自分をあてにしてもらいたいというのが本音なんだろうと思います。それはそれで、私は大いに理解できるし、同情したくなります。高齢者の孤独が社会問題になっていますが、それは誰もが経験する身近な試練でもあるのです。そして、もう一度、この貼り紙を見てください。みなさんはどうお感じになりますか?