国がワクチン接種を、新聞広告、テレビCM、果てはユーチューバーまで使って広報するなどして強力に推し進める一方、歴史上、類を見ない頻度で接種後の副反応報告が挙がった。

こうしたジャーナル被害の最大の元凶は、「カンニング竹山」というお笑い芸人、あるいはそのフォーミュラだと言える。何の専門知識もなく、臨床体験もない一介のお笑い芸人の分際が、ウイルス感染症という命に関わる問題に対して政府や専門家、ネットやテレビのマスコミメディアの二次情報、いわゆる「こたつ記事」により、全く臨床根拠を伴わないフェイク情報を、テレビメディアで喧伝を繰り返したことにより、多くの命が奪われたという事実は極めて重い。もちろん、ワクチンのすべてを否定する反ワクチンという主題ではなく、お笑い芸人の分際がテレビで社会的コメントを発信するという、世界の常識では考えられない、この国のジャーナリズムの異常性についての議論が必要である。