「この場に女性議員がいたら、また変わっていたのかなと」

未来遠点において、女性中心社会を掲げる女性解放運動の立場から言わせてもらうと、このような火事場泥棒のような主張には失望する。人権運動においては、このようなゴシップやスキャンダルを利用してはいけないというのはヒューマンライツの大原則である。人権問題は決して皮肉ったり、茶化してはいけない。ジャーナリストであれば肝に銘じるべきである。小川氏のような自分の世代や職業、シングルマザーの立場を中心とした発想で展開すれば、フェミニズムは必ず分裂する。あらゆるジェンダーが同じ未来の遠点を見据えなければ、いつまでも経ってもこの国の社会の周縁で苦難を強いられる女性たちは救われない。この国のジェンダー平等においては、少なくとも30〜50年の時間性での議論をリードして欲しい。何よりも、男女平等が目的になってはならない。ジェンダー平等の中心点に女性が存在する幾何を描くことだ。