麻生氏発言はルッキズムではあるが、「ルッキズムそのもの」ではない。「ルッキズムそのもの」というのは民放テレビ局の採用人事のことを指し、各局ニュースアンカーの厚化粧美人キャスターがルッキズム批判なんて、可笑しいと思わないのだろうか。
テレビ局が美人アナを採用するのは当たり前だ、という声も聞こえそうだが、それは違う。大阪にある関西テレビでは、男女ともにルッキズムによる採用は伝統的に一切行っていない。それでもそれぞれのキャスターたちは魅力的だ。それは男性では桑原アナや山本アナという人柄の存在、女性では何と言っても関純子アナの存在が大きい。関純子アナは唯一無二、こんな女性アナは後にも先にも出てこない。だからこそ、関テレの全ての後輩の女性アナは、少なからず関アナの影響を受けている。
ジャーナリストの原点は、いかに人間の本心に接近することが出来るかということである。各局の厚化粧美人女性アナの美文脈のメッセージなど全く響かない。ルッキズムを批判したければ、まずは、何層にも塗りたくったファンデーションを洗い落としてからにしてほしい。