日本人は腹立たしい「ふり」をしているだけ。それに腹立たしいのは「美しい方とは言わない」という発言にではなく、麻生氏自身に対してである。玉川氏やテレビ朝日に関しては、ジャニーズに対しての「腹立たしい」ふりもほんのわずかな期間で、今は何事もなかったかのように、ジャニーズタレントが満面の笑顔で、歌い、踊り、つまらないトークで大はしゃぎしている。松本人志問題はどうだ、ジャニーズよりも扱いは少し大きいが、モーニングショー出演の浜田敬子氏や菊間弁護士のような女性コメンテーターは、理性的な知性派を装い「腹立たしい」素振りすら見せない。「俺の子ども産めや」と「美しい方とは言わない」は、その発言の重みや濃度やレベルの違いではなく、位相が全く異なる。つまり、位相幾何学/トポロジーにおいて同相にはならない。女性差別や人権侵害の核心は「月経」にあり、差別や人権を一般化抽象化することは、問題の本質を見失うことになる。