おはようございます。大竹です。

月曜日の朝。仕事モードにシフトするのにちょうどよいエピソードをご紹介します。言い訳せず、すべてを受け入れる。その大切さを教えてくれるお話です。


2013/1/31秋田魁新報コラムより
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旧雄和町の町長を連続9期36年務めた工藤清一郎さん(94)は、役場に勤める20代の時に、税金で大失敗したことがある。地租付加税の税額を計算ミス。それに気づかず村民に税額を通知してしまった。

ある日上役から「工藤君、税金が倍に跳ね上がったという文句がわんさと来ている。どういうわけだ」と問われてミスが発覚。あわてて課税台帳を見直すと、土地所有者ごとに用途別の税額を合算したまではよかったが、なんと「合計欄」まで足していた。以前の台帳に合計欄はなく、出征中に書式が変わっていたことに気付かなかった。

辞職を申し出た工藤さんに、上司は「まず間違いを直してからだ」と、あらためて計算し直し、通知書を書くよう命じる。工藤さんは二晩徹夜して2,000枚を書き直し、上司に持っていった。上司は工藤さんにこう話す。「村民には俺が説明しよう。書式の変更を君に伝えていなかったものな。辞めなくていい。」
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失敗の末の無謀とも思える量のリカバリ。
部下の大失敗を許す上司の大きなハート。

もしも私が工藤さんの立場なら、「書式が変わったことを前任者に知らされていません。」などと言い訳してしまいそうです。しかし工藤さんは黙って辞職を覚悟した。その覚悟を知って上司は温情判決を出した。

どちらの心も持ち合わせたい、と強く感じました。