ARMA International 東京支部『RIM Journal』第37号 | T. Watanabe Web 

T. Watanabe Web 

アーカイブズ学,経営学|和而不同,Love & Peace|1969

ARMA International 東京支部の情報誌『RIM Journal』最新号が発行された。

 

シンポジウム「公文書問題の本質と改善策」開催報告 … 西川康男

★RIM News 海外 News … 青木延一

★RIM Editorial 第4回 進まない自治体の公文書管理改善 … 小谷允志

★識者インタビュー「論客万来」 第2回 学習院大学 名誉教授 安藤正人氏 … 聞き手 小谷允志

★連載コラム「時を貫く」 第2回 証言が織り成す戦争の史実 … 松岡資明

★連載「アーキビストの視点」 第2回 リバプールで学んだこと-就職事情- … 白川栄美

★海外論文 

アジャイル手法で軽快なIMプログラムを達成 … Bruce W. Dearstyne

競合優位のために従業員の暗黙知をキャプチャする … J. Edwin Dietel

かっては「おとなしかった」記録である電子メールを保護する … Cherri-Ann Beckles

★RIM広場

2018年度ARMA International 東京支部年次総会報告

Q&Aコーナー

RIM Review(書評、新刊紹介)

Information Management 目次と要約 2018年7月/8月号

 

僕が学習院大学大学院アーカイブズ学専攻でお世話になった安藤先生の文書管理・アーカイブズ問題のコメント。

 

「メリットがあるし、これがないとデメリットになるということをみんなが気付いていないのが問題ですね。ただ、そう言っているだけでは仕方がないので、この状況を大きく改善するためにも専門職が必要なんです。専門職には二つの役割がある。つまり研究を土台にして知識を拡げることと、実務を担うということの二つです。本当の意味の専門職つまりプロフェッションというのは、一人で研究者と実務者という二つの要素を満たしていなければならない」

専門職たるもの自分のことだけ考えていてはいけないということだろう。二つの要素を満たすことによってアドボカシーに繋がる活動を実践する能力が身に付くともいえよう。

 

白川さんの連載は今回も興味深い。イギリスではいかに高等教育機関で養成された専門職が実社会で活躍できているかをレポートしてくれている。

 

「クラスメイトの3人は、現在、アーキビストやレコードマネジャーではなく、情報管理のスペシャリストとして仕事に従事しています」

 

既述の安藤先生のコメントにも通ずるが、日本においていかにして「記録管理の専門家の必要性への認識が高まり、専門職の受け入れ枠が民間企業等にも広」げうるか、それを具体的に考えるのもまた専門職(家)の役割である。

 

(2018年10月24日)