雛祭りの時にも飾られる「犬筥(いぬばこ)」。
「御伽犬(おとぎいぬ)」、「宿直犬(とのいいぬ)」とも呼ばれています。
雌雄一対で、顔は子供、体は犬の形をした置物で、上下ふたつに分かれる箱型の形をしています。
室礼の教場で拝見した可愛い「犬筥」をお楽しみくださいませ〜♪
〜犬筥〜
「犬筥」の起源は、神社で見かける「狛犬(こまいぬ)」だそうです。
平安時代の宮中では、災厄を祓う為に一対の「狛犬」が飾られていたとか…
「犬」はお産が軽く、たくさんの子を産むことから「犬筥」は、安産や子供の成長を願い、産室や子供の寝室などに置いてお守りにされました。
また、子孫繁栄から「子宝」を願い、婚礼道具にも加えられ、夫婦の寝室に飾られました💕
「御伽犬(おとぎいぬ)」や「宿直犬(とのいいぬ)」という呼び名はここからきたのでしょうね。
このような考え方から、子供(特に女子)の健やかな成長を願い、雛祭りにも雛道具の一つとして飾られるようになったそうです。
向かって右側が「男犬」、左側が「女犬」。
〜男犬〜
梅と鶴の文様
〜女犬〜
亀と松の文様
右の「男犬」の中にはお守りを入れ、左の「女犬」の中には化粧道具を入れたとか…
いずれも松、梅、鶴、亀などの吉祥文様が描かれています。
この文様から梅(産め=産む)を松(待つ)…「子宝を願う」と、読み説いてみましたが、如何でしょうか?
〜犬筥の後ろ姿〜
後姿も愛らしい♪
〜犬筥(その2)〜
こちらの「犬筥」は金地に松竹梅と藤文様、ちょっとお高そう…
実はこの「犬筥」の後ろ姿に大きな発見が!!
〜違うところが2箇所 わかるかな〜
紐の結び方が「女犬」は「こま結び」、男犬は「蝶結び」が逆さになった結びです。
また、「女犬」は尻尾が黒いんですよ。
ここに隠された意味は…?
〜「犬張り子」〜
「犬筥」に足がついたものが、江戸玩具の「犬張子(いぬはりこ)」。
江戸後期より流行り、お宮参りの時に贈り物としたり、子供のお守りとされたそうです。
各地で雛人形が飾られている今日この頃、きっと色々な「犬筥」も飾られているのでしょうね。
機会があれば、ぜひ見に行きたいと思っています♪
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