今回の室礼のお稽古は、ちょっと難しいけど面白い「四字熟語」のお話♪
室礼では、テーマになるお題のことを「謎語画題(めいごがだい)」と言います。
「謎語画題」は、「文人画」や華道の一つある「文人生け」の時のテーマとして使われる(画)題です。
文人画は中国から日本に入ってきて、江戸時代に独自の発達を遂げたものだとか…
お題によって、使う材料が決められていて、その材料を使って言葉の意味を表します。
ちょっとした「なぞなぞ」や「シャレ」が効いたもの、お楽しみください♪
今回の「謎語画題」は、「事々大吉(じじだいきち)」
〜事々大吉の盛り物〜
「事々大吉」とは、「ことごとく全てがおめでたい」という意味だそうです。
今回「事々大吉」で使った材料は、柿2つ、文旦(ぶんたん)1つ、洋梨(有りの実)1つ、シダ。
これは何をイミしているのでしょうか?…
〜柿2つ〜
「柿」の字の、つくりの「市(し)」が転じて、「事(じ)」になります。
「柿」を「事」に置き換えます。
柿が二つだから「事々」
〜文旦〜
文旦(ぶんたん)は、大きな「柑橘(かんきつ)」。
「橘(きつ)」を「吉」に置き換え、大きいので「大吉」に♪
シダは漢字で「羊歯」と書きます。
「羊歯」の「羊」が「吉祥」の「祥」のつくりの「羊」に転じて…
「吉祥」の意味に置き換えられます。
これで「事々大吉」を表しますが…
梨(有りの実)の意味は…?
それは中国の故事「梨園」の「梨」に関係あるとか…???
文人画では「事々大吉」が画題であれば、これらの絵を描きます。
同じような意味の謎語画題に「百事大吉(ひゃくじだいきち)」というものがあります。
こちらで用いられる材料は、百合、柿、橙(だいだい)、百合根だそうです。
何となく意味がわかりますよね。
ご興味があれば「謎語画題」で調べてくださいね。たくさんありますよ♪
〜本日の直会〜
本日の直会は、柿の意匠の鶴屋吉信さんの「落柿舎」。
美味でございました〜♪
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