嘉祥菓子 | 包み結び 櫻撫子のブログ

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6月16日は現在では、和菓子の日とされていますが、その昔、旧暦の6月16日には、「嘉祥」という行事がありました。

~虎屋さんの嘉祥菓子~

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手前の白いお餅に黄色い米粒のようなものがのっているのが、「伊賀餅」その左から時計回りに「味噌松風」「浅路飴」「武蔵野」「源氏ませ」「桔梗餅」そして真ん中の桃色のものが「豊岡の里」

幕末頃に虎屋さんが、御所に納めていた7種類の嘉祥菓子です。
白いかわらけの上に檜葉が敷かれ、その上に7種類の御菓子が盛られています。

「嘉祥の儀」とは、夏に向かって、無病息災、厄よけ招福を願い、御菓子を食べる行事です。
考えてみれば旧暦の6月16日は今年は7月23日、暑さが本番となる頃です。
諸説ありますが、平安時代の元号である嘉祥の時に宮中で行われたのがはじめとか…
「嘉祥」の行事は江戸時代に最も盛んにおこなわれ、宮中はもちろん、将軍家から庶民にいたるまで、御菓子を贈ったり、食べたりしたそうですが、明治時代になるとすたれてしまったようです。。
虎屋さんの御菓子以外にも各地に五色の嘉祥まんじゅうなどの「嘉祥菓子」があるようですよ。

虎屋さんの「嘉祥菓子」は、予約販売で販売する店舗も限られていますが、ご興味のある方は来年チャレンジしてみて下さい。
賞味期限が1日だけですし、そんなに美味なるものではありませんでしたが…昔の行事を楽しむイベントとしては面白いかもしれませんね。