暑い週末でしたね。先ずは応援ありがとうございました!
日曜日の天気予報がやや不安定な事もあり、雨レースも想定していましたが、何のことはなくカンカン照り。路面温度は50~46℃と、国内レース条件としては最高温度付近で推移しました。

スタート直後からセーフティーカーが出動し、2回目はピットウィンドの開始直後、3回目はピットウィンド終了付近という事もあって、ピット戦略を伸ばし気味で想定していたチームにとっては、積極的に動きにくい状況の中難しい展開であったと思われます。


高路面温度であったことから、タイヤのデグラデーションは全車厳しめ。それに起因したオーバーテイクシーンが多く見られましたね! そして、レース展開は目まぐるしく変化し、クラッシュやコースアウトも多発しました。

ボンネットが壊れて飛んで行ってしまう事象が数件ありました。
最近のレースカーは、ボンネットと云うよりもフロント全体を覆うカウル形状をしています。この部分は面積が大きく、重心から遠く離れていて、しかもマウント位置は高いのですから、軽量化はごく自然な考え方。コンポジット技術も設計ツールも発展を遂げている今日では、超絶に軽い=薄く仕上がっています。チョコンと追突したら、卵の殻のように形状を保つことはできません。

さて、レースの方ですが。優勝は#23 GTR。早くも2機目のエンジンに乗せ換えたというような噂を聞きましたが、真意の方はどうだったのでしょうか。私にはわかりません。予選も上位からのスタートでしたし、50℃に届くようなコンディションでしたので、エンジン云々という事よりも、ミシュランタイヤの性能がハマった故の勝利であったと私は確信します。優勝おめでとうございます。

 
後方スタートの#36と#37は、序盤から積極的に前を伺いつつも、チーム内バトルなんかもありまして、ピットウィンド前のSC介入時にはポイント圏内まで上がってきました。 そのSC明けに2周ほどプッシュして#36を入れ、次の周に#37のピットストップを終えました。
このPITストップで、#36は作業が早くて順位を上げることに成功し、#37は一つ順位を落としてしまいました。ここがレース結果を大きく左右しました。次戦に向けての反省材料の一つです。

SCリスタートの周にピットインを敢行しミスなく送り出すことが出来た#8は、アウトラップから3周のタイムが滅法速く、順位を上げることに成功していましたから、今回のベストなPITタイミングはSC明けの周だったことになります。ただし、GT300も含めて多くの車両が無秩序にPIT INNすることから、混乱し失敗するリスクは大きいです。トムスはこのリスクを回避しました。

終盤、レースはさらに荒れた展開となり、脱落する車両が多く発生しましたが共にするりと抜け上がって、#36が大金星の3位表彰台。#37は目標の5ポイントにはわずかに届かなかったものの、及第点ともいえるの7位4ポイントを獲得しました。

さて、荒れたレースの原因ですが、高温からくるタイヤのグリップダウンや、バーストが引き金になっていたと言えます。ミスを誘発し、部品が散乱してしまいました。スローダウンの車両が130Rに差し掛かったところで、後続の集団に飲み込まれた場面では、あわや目を覆いたくなるような惨状が!とぞっとしました。大惨事にはなりませんでしたが、数台のクラッシュが発生してしまった事は、非常に残念です。

トラブル車両の走行については、先ずは危険回避を優先するよう、規則を厳しくする必要があると考えます。これは、SCリスタート時の GT500 にもありまして、トラブル車両以後では、先頭から逆転不可能なほど大きく引き離されると同時に、多重の追突事故がありました。#36,#37もそれぞれ負傷を負いましたが、性能への影響は共に軽微でした。

前半3戦を終えて、トムスはシリーズ1-2をキープしています。次戦は茂木。ハンディウェイトに苦しむレースが続きます。