息子の少年団の大会に帯同してきた。
小学2年生のチームだが、招待大会に参加して、4試合戦ってきたのだが。

アシスタントとしてチームの練習を手伝っている立場として、2年生チームの監督と一緒にやっている。
(行けたり、行けなかったりしている立場だけに、偉そうなことは言えないのだが)
朝から2試合、完璧に勝利だけを目的とした選手起用と選手交代。
7人制で、16人いる子供たちは、前後半均等に出したとしても、一人あたり半分もでれないが、勝つことを目的に試合に臨み、2試合で全く試合に出られない子供もいた。
ベンチに座っていて、どうしようもなく、やるせない気持ちになり、子供たちへの声かけもできなかった。
ベンチに座っている子供からの、「コーチ、僕でれないんですか?」という言葉に、「出たい気持ちを溜めておいて、出たときに爆発させよう」という苦し紛れの言葉かけしかできなかった。

昼の時間に監督と話した。

「勝利だけを求めた結果、たくさんの犠牲を強いている」
「何のために勝利だけをもとめるのか?」
「一分も出られない子供がいるのはなぜか?」
「がんばれという言葉が子供を苦しめている。子供たちは、どうがんばって良いかわかっていないだけ。それは、指導者の責任。がんばらない子供はいない。」
「一つのミスで子供を交代させるのは、その子供を信頼していない証拠。言い換えれば、自分のしてきた指導を否定していること。」

監督も、私との話でいろいろと考えたようだった。(と少なくとも信じている)
午後からの試合は、できるだけ全員を出し、気持ちのこもった、見ていてうれしくなるようなプレーをみんなが披露してくれた。結果は、2試合ともPKで負けたが、子供たちの必死さが見ている親にも伝わり、親も感動して涙をながしていた。こういう姿が、私が考える少年サッカーの理想。

もう一つ言い忘れたこと。
指導者が「今日の対戦相手は強い」とか、「###くんがいないから、****」とか。
言ってはいけないと思う。
対戦相手を強いと感じるのは、子供たちであり、肌で相手の強さを感じるものだ。
一人の選手を指導者が頼るような言葉を発すれば、子供たちが自然とその選手を頼るようになる。

結局、勝利という結果を求めているのは、子供以上に大人。
子供はだれでも勝ちたいと思っている。その環境作りに大人は全力を出すだけで、出てくる結果に大人が一喜一憂する必要はないと思う。その結果を受け入れるだけで、子供は安心するはず。

いろいろと考えさせられた一日だった。

追伸
お客さんコーチという立場で、発言するのは非常に気が引ける。