長儒袢(ながじゅばん)
今の若い人に 長じゅばん と言っても何のことなのか、
わからないと思います。肌着の上に着る下着です。

これは昭和初期頃のものです。
最近のものは無地のテトロンで白やピンクなどです。
遊郭の女性のものはまた別の色合いですが、これは一般的なものです。

チリ紙ほどに薄くよく着古したものです。布を大切に丁寧に針仕事を
してあります。袖と身ごろの柄合わせをみてください。
この上に着物を着るので下着は見えないのですが、日本人の着物は裏や
下着が凝っています。

これは野良着です。
手の甲が日焼けしないように、着物の袖さきに工夫がされています。

女性の着物自体が、女性らしく立振るまいしないと いけない時代でした。
着物を着るにはたくさんの小物が入ります。
自然と女性は心がけの良い人にならざるを得ません。
今そんな おんな と思わせる女性に出会いません。