村上春樹さんは床屋(最近は美容院かも)を
長年変えないことで知られているが、
私も21年同じ美容師さんにお願いしている。
私が18歳で上京し、たまたま下宿先の近所に
あった店に入ったのが縁だ。
当時は20代後半だった彼はやがてその店の店長を
任されるようになり、数年後には独立して自分の城を
持った。
板橋区の自宅周辺で4度移転をしたが、店はそのたびに
少しずつ大きくなった。
*
私は転職して火曜日が休みになった。
彼の店も火曜定休。
今回は駅前の安い店で丸坊主にするか(元々が
ベリーショートなのです)と考えていたら、
月曜日に彼から携帯電話に連絡があった。
「仕事終わったらおいでよ。店開けとくから」。
そんなわけで、数人の若いスタッフがマネキンを
使ってカットの練習をしている脇で、私も髪を
切ってもらった。
福岡出身の彼は、2年前に美容院の地下に
こぢんまりとした居酒屋を開いた。
美味い焼酎と料理が出てくる。九州の珍味も
味わえる。
少ない休みを使い、彼が九州各地を歩いて
醸造所と契約を交わしているようだ。
もちろんこの夜は髪を切ったあとで居酒屋にも
立ち寄った。生ビールを2杯と芋焼酎(「蘭」。私は
この銘柄が大好きなのです)のロックを1杯。
肴は明太子と焼き茄子で。
小確幸な夜でした。