〓筑波書房 書評情報〓(地域農業と農協 2022年 第51巻 第2号 BOOKレビューに載りました)『マーケットイン型産地づくりとJA 農協共販の新段階への接近』 板橋 衛 編著 本体価格 3000円+税→(https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784811905860)
【書評内容】
(前略) 本書は、日本協同組合連携機構(JCA)と旧JC総研が平成29年~令和元年に設置した編著者をはじめとする6名によって、消費者志向のマーケティング対応した生産部会・JA営農指導事業・園芸産地のあり方を検討した研究成果である。(中略)
 全体は理論編と事例編の二部で構成され、末尾にマーケットインに対応したJA営農関連事業のあり方に関する研究会(平成30年度)の一部を掲載している。
理論編では、農協共販の歴史的展開を整理し、今日のマーケットイン型産地づくりの位置付けと意義を考察する(第1章)。ついで流通機構の変化を見たうえで。量販店・加工業者の変化に着目し、今日の農協共販を取り巻く環境変化を整理する(第2章)。さらに野菜・果実の主産地の変化を整理し、農業構造の変化の特質を分析する(第3章)。これからを研究の基礎として、マーケットイン型産地づくりを進める上でJAがすべきこととして、事業面での検討(第4章)及び組織面での検討(第5章)がなされる。
 事例編では、先進的な取り組みをしているJA長野八ヶ岳、JAいぶすき、JAとぴあ浜松、JA富里市、JA紀州などが取り上げられる。(後略)