街にあふれるヘイトスピーチ、
高校無償化の裁判、補助金の裁判と
私たちが朝鮮人として生きていくことが、
こんなにも難しいことなのか、
また、純度100%でないと
のけ者にされるような、
そんな最近のニュースを見ながら、
本当に不安が大きくなるばかりでした。
今日、裁判を聞きながら、私たちは
手を握り合って、抱き合って泣きました。
やっと、やっと
私たちの存在が認められたんだ。
私たちはこの社会で生きていっていいんだと、
そんなふうに言われている気がしました。
差別は差別を生みます。
それ以外は何も生まれません。
[中略]
私は、この大阪が、日本が、
そして世界が、偏見や差別がなく、
みんなが平等で、当たり前の人権が
守られる世の中になることを願っています。
そして、私は、そんな世の中を
創っていく一員になるべく、
これからもウリハッキョに通っていきます。
[中略]
私は、この大阪で、日本で、
ウリハッキョに通う在日コロアンが
本名で堂々と生きる、
どこの国、どこの民族の一員であっても
堂々と生きていける、
いろんな人が助け合って生きる、
そんな、そんな素晴らしい社会が
来ることを強く願い、
そのための懸け橋のような存在に
なりたいと思っています
(本文より抜粋・改行)
2017年7月28日
大阪朝鮮高級学校「無償化」裁判
大阪地裁で「全面勝訴」判決後の
報告集会における現役生徒の発言
朝鮮学校への補助金打ち切りと
「無償化」適用除外を決めた
国や地方の政治家による官製ヘイト。
そんな政治家を選ぶ私たち有権者。
政治や差別に無関心気味な社会。
歪んだこの国の本質を、
この生徒は見事に言い表している。
ひとりでも多くの方に
読んで欲しい一冊。
*****
大阪朝鮮学校無償化・補助金裁判
「あたりまえの権利」を求めて
大阪の朝鮮学校が起こした
大阪府・大阪市補助金裁判、
「高校無償化」裁判の二つの裁判闘争の記録。
著者
大阪朝鮮学園高校無償化・補助金裁判記録集刊行委員会
出版日 2023/11/20
判型・ページ数 4-6・342ページ
定 価 本体3,000円+税
【主な内容】
序にかえて
―朝鮮学校無償化・補助金裁判とは何か
朝鮮学校裁判・法廷闘争の記録
Ⅰ 闘いへの道のり―裁判に至る経緯
一 高校無償化制度の朝鮮高級学校適用問題
二 大阪府及び大阪市の補助金をめぐる動き
三 提訴に向けて
Ⅱ 大阪府・大阪市補助金裁判
一 大阪地裁での審理
二 大阪地裁判決の内容
三 大阪高裁・最高裁の判断
Ⅲ 無償化裁判
一 大阪地裁での審理
二 笑顔と涙の一日―大阪地裁での歴史的勝訴
三 偏った訴訟指揮―大阪高裁での審理と判決
四 最後の望みを託して―上告・上告受理申立と最高裁の判断
Ⅳ まとめ―二つの裁判で問われた本質的事項とは何か
一 本質的事項
二 問われる歴史認識と未来への責任
[参考] 鑑定意見書の要旨
あらためて、民族教育とは
―オンライン学習会の記録
裁判闘争を振り返る
――当事者・関係者の手記
Ⅰ 大阪地裁勝訴! その日の記憶
Ⅱ 知恵のある者は知恵を、力のある者は力を
関連年表 文献紹介 あとがき