78回目の8月6日と9日。式典でのコトバを抜粋。 | おおつる 求 ブログ

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みんなちがって、みんないい。
大津留が見た・聞いた・感じた・考えた事を、徒然なるままに。。

78回目の8月6日と9日。

 

両式典で話されたもののうち、

ボクの心に残ったコトバを抜粋。

 

 

 

 

8月6日 平和記念式典

湯崎広島県知事のあいさつ

 

 

なお世界には、核兵器こそが
平和の維持に不可欠であるという、
積極的核抑止論の信奉者が存在し、
首脳たちの示す目標に向けた
意志にかかわらず、
核軍縮の歩みを遅らせています。

 


私は、そのような核抑止論者に問いたい。
あなたは、今この瞬間も命を落としている
無辜(むこ)のウクライナの市民に対し、
責任を負えるのですか。

ウクライナが核兵器を放棄したから
侵略を受けているのではありません。
ロシアが核兵器を持っているから
侵略を止められないのです。


核兵器国による非核兵器国への侵略を
止められないという現在の状況は、
「安定・不安定パラドックス」として、
核抑止論から予想されてきたことではないですか。


また、あなたは、
万が一核抑止が破綻した場合、
全人類の命、場合によっては
地球上の全ての生命に対し、
責任を負えるのですか。


あなたは、世界で核戦争が起こったら、
こんなことが起こるとは思わなかった、
と肩をすくめるだけなのでしょうか。
 

 

核兵器は、存在する限り
人類滅亡の可能性をはらんでいる、
というのがまぎれもない現実です。

その可能性をゼロにするためには、
廃絶の他ない、というのも現実なのです。

 


今、核抑止論者がすべきことは、
この現実を直視し、
そのような責任はとりきれないことを認め、

どんなに厳しい安全保障環境にあろうとも、
どうしたら核軍縮を進め、
最終的には核廃絶を実現できるか、
そのための知恵の結集と行動に参画することです。

 

 

広島県知事あいさつ【全文】 中國新聞
 

 

 

 

 

 

 

 

 8月9日  平和記念式典

鈴木長崎市長の平和宣言


谷口さんは6年前に

この世を去りましたが、生前、

まさに今の世界を予見したかのような

次の言葉を遺しました。
 

 

過去の苦しみなど

忘れ去られつつあるようにみえます。

私はその忘却を恐れます。

忘却が新しい原爆肯定へと

流れていくことを恐れます。

 


長期化するウクライナ侵攻の中で、

ロシアは核兵器による威嚇を続けています。

 

他の核保有国でも

核兵器への依存を強める動きや、

核戦力を増強する動きが加速し、

核戦争の危機が一段と高まっています。
 

 

核抑止の危うさはロシアだけではありません。

核抑止に依存していては、

核兵器のない世界を実現することはできません。

 

私たちの安全を本当に守るためには、

地球上から核兵器をなくすしかないのです。

 

 

核保有国と核の傘の下にいる

国のリーダーに訴えます。

 

今こそ、核抑止への依存からの脱却を

勇気を持って決断すべきです。

人間を中心に据えた安全保障の考えのもと、

対決ではなく対話によって

核兵器廃絶への道を着実に歩むよう求めます。
 

 

日本政府と国会議員に訴えます。

唯一の戦争被爆国の行動を

世界が見つめています。

 

核兵器廃絶への決意を明確に示すために、

核兵器禁止条約の第2回締約国会議に

オブザーバー参加し、

一日も早く条約に署名・批准してください。

 

そして、憲法の

平和の理念を堅持するとともに、

朝鮮半島の非核化、

北東アジア非核兵器地帯構想など、

この地域の軍縮と緊張緩和に向けた

外交努力を求めます。

 


地球に生きるすべての皆さん、

一度立ち止まって、

考えてみてください。

 

被爆者は、思い出すのも辛い

自らの被爆体験を語ることで、

核兵器がいかに非人道的な兵器で

あるのかを世界に訴え続けてきました。

 

この訴えこそが、78年間、

核兵器を使わせなかった「抑止力」と

なってきたのではないでしょうか。

 


この本当の意味での「抑止力」を

これからも持ち続けられるか、

そして核兵器を廃絶できるかは、

私たち一人ひとりの行動にかかっています。
 

 

私は、

両親ともに被爆者である被爆二世です。

「長崎を最後の被爆地に」するため、

私を含めた次の世代が被爆者の思いを

しっかりと受け継ぎ、

平和のバトンを未来につないでいきます。

 

 

鈴木長崎市長 平和宣言【全文】 NHK