【 ILLITに見る世界戦略 】

 


 以下は、ILLIT「Magnetic」に関する添付Webサイトからの一部抜粋。(その2)

 


ルセラとNewJeansの記録を塗りかえた、ILLITのデビュー曲「Magnetic」の凄さ
https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/50e9e1588799c9281df80db3b0159d5a17a1566d

 


リリースから10日でTikTokに20万本の動画投稿

 

今回の「ILLIT」のタイトル曲であ「Magnetic」は、非常に印象的なダンスがサビの部分に組み込まれています

 

そして、それを強調するかのように、デビュー日の3月25日以降、メンバーによるダンスのショート動画がTikTok、Instagramのリール、YouTubeショートなどに公式から次々にアップされている

 

デビューの翌日からはメンバーと、他のアーティストやグループとのダンスコラボ動画が次々にアップされていますし、2日後に早くも倍速のスピードアップバージョンも公開されているのが象徴的

 

明らかに、たくさんのショート動画を通じて、世界中のILLITのファンやショート動画視聴者に、ダンスへの挑戦を呼びかけている


この取り組みが大きく成功していることは、既にリリースから2週間弱しか経過していないのに、「Magnetic」を使った動画がTikTokにはなんと20万本、Instagramのリールにも10万本も公開されている

TikTokのダンスチャレンジを通じて世界で大ヒットしている楽曲と言えば、日本ではCreepy Nutsの「Bling-Bang-Bang-Born」が有名ですが、その「Bling-Bang-Bang-Born」でも最初の2週間での動画投稿数は4万5千本ほどで、昨年大ヒットしたYOASOBIの「アイドル」も6万本

 

単純比較すると、ILLITの「Magnetic」は、「Bling-Bang-Bang-Born」や「アイドル」の3〜5倍の勢いでユーザーの投稿動画を増やしている


TikTokなどのショート動画におけるダンスチャレンジのブームが、楽曲のヒットに直結することは、新しい学校のリーダーズの「オトナブルー」が3年越しで大ヒットしたように、日本でも広く知られるようになってきている

 

今回のILLITの「Magnetic」は、それを最初から狙って見事に大ヒットにつなげることができた事例

 


HYBEはTikTok活用の独自路線を模索

 

2月に、世界の音楽レーベル最大手であるユニバーサルミュージックグループが、TikTokとの交渉が決裂した結果、TikTokから所属アーティストの楽曲を全て引き上げるという判断をし、HYBEの看板グループであるBTSの楽曲もTikTokから全て消えるというニュースが大きく注目

 

その後、実はHYBEは3月27日にユニバーサルミュージックグループと10年の長期契約を締結した際に、「グローバルアルバム・音源流通を独占的に任せる一方で、今回の流通契約の対象から韓国、中国、日本、TikTok・YouTubeなどのSNSは除外された」と報道

 

この発表と同時期にリリースされた今回のILLITの「Magnetic」の、TikTokも含めたショート動画のダンスチャレンジ展開は、そうしたHYBEのユニバーサルミュージックとの棲み分けを選択した流通戦略の一つの結果とみることができる

 


日本のアーティストとのコラボにも注目

 

日本人にとって嬉しいニュースなのは、そんなHYBEの最新の戦略の元に世界的大ヒットをしているILLITに、日本人メンバーが2人も参加しており、日本を意識した活動をしてくれている点


アベマでオーディション番組が放送されていたこともあり、オーディションの様子やメンバーの背景も日本語で知る手段がたくさんあります

 

彼女たちやHYBEの新しい挑戦に日本のアーティストも刺激を受けて、同様のチャレンジが増えることを期待したい

 


ご参考1)ついに世界1位も獲得。勢いが止まらない「Bling-Bang-Bang-Born」の凄さ
https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/7e873d864b0b0c9946b118ad420c9031527325b8

 


ご参考2)「オトナブルー」のトレンド大賞獲得にみる、時間を越えてヒットを生むTikTokの可能性
https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/8a17023f701f39ee64817ce37754d963bd0903e2

 


<感想>
TikTok、Instagramのリール、YouTubeショートを活用した、メンバーによるダンスのショート動画を次々にアップして、ファンを囲い込む手法は、マーケティングの観点から参考にしてゆきたい。

 

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元証券マンが「あれっ」と思ったこと
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