本日午後、会派の先輩議員とともに、江戸川区教育委員会を訪れ、今年度から導入した「読書科」について、視察をいたしました。
建部豊教育委員会事務局指導室長・江戸川教育研究所所長、土屋典昭教育推進課長から説明を受けました。
「読書科」は一言でいうと、「本好きな子ども」「本で学ぶ子ども」を育てることだそうです。
「活字文化の復興」に力を入れている私にとっても、大変素晴らしい授業であり大賛成です。
江戸川区はもともと、子どもの読書意識を高め、日常生活の中で読書を習慣化することをめざす「読書改革プロジェクト」の一環として、2010年度から区立の小中学校で、授業開始前に児童・生徒が自分の好きな本を10分間程度読む「朝読書」を展開しています。
そうした中で、なかなか本に集中できない生徒が見受けられたそうです。
原因を探ったところ、活字を目で追ってはいるが頭の中でイメージ化されていないということが分かったそうです。こうした事例を参考に教育委員会や教師を交えて協議し、「読書科」を導入することにしたようです。
「読書科」は国の教育課程特例校制度を活用。24年度は週1回程度で行っていくそうです。
質疑の中では、国語科との棲み分けや生徒の反応、教師の取り組みなど様々確認をさせていただきました。
学校図書室の蔵書の充実や環境整備も行っており、特に私が個人的に関心をもったのは、事例集に紹介をされていた小学校での「ブッククラブ」や中学校での「ブックトーク」など、同じ本を読んで少人数のグループで話し合う読書方法や、「僕の私のおすすめ本」「私のすすめるこの一冊」など、児童や生徒、保護者や先生方から、心に残った本などを紹介してもらい、ホームページ等で紹介をするとの取り組みです。
授業を設けても、生徒自身が「本」に興味を持ってもらえなければ、なかなか上手くいかないところに、こうした身近なお友達が進める本をお互いに読みあっていくことは、それぞれの「心の田んぼ」を耕すうえで、非常に良い取り組みだと思います。
各学校現場ので取り組みには、現場の先生による創意工夫を凝らした取り組みで、スタートをきっているようですが、こうした取り組みが定着していくと、間違いなく、「桜梅桃李」の多彩な人材が輩出されていく光景が広がっていくと思います。
質疑の最後の私から、「室長、課長のそれぞれの小中学生にお勧めしたい本はなんですか」との質問に、建部室長は、小学生には「夏の庭」(湯本香樹実著)、中学生には「アヒルと鴨のコインロッカー」(伊坂幸太郎著)を、土屋課長は「フランダースの犬」(ウィーダ著)と「芥川龍之介の作品」とお答えいただきました。
ちなみに私のおすすめは「モンテ・クリスト伯(巌窟王)」(アレクサンドル・デュマ著)です!
品川区においても、こうした江戸川区の取り組みを参考に、「本の好きな子ども」を増やすだけでなく、「心の田んぼ」を耕し、豊かな心を育む「心の豊作」のために、政策提言という「種」を蒔いていきたいと思います。