2022年も9月になり,夜も少し涼しくなってきました。
今月23日には昼と夜の長さがほとんど同じになる秋分の日を迎え,いよいよ秋が深まっていくことになります。
さて本日9月4日,夕刻の空に上弦の月がぷかりと浮いていました。
撮影日時:2022/09/04 17:15
高度はだいたい30度。
腕を伸ばしたときの拳3個分の高さです。
上弦の月が空の低い位置で輝いているのが分かります。
実は秋は上弦の月が1年のうちで最も低く見える季節なのです。
一方で,下弦の月は最も高くなります。
2022年9月の1ヶ月間に見える月の南中高度と形を1日ごとにプロットすると下の図のようになります。
今月10日の夜中には満月が高度50度あたりで,18日の朝方には下弦の月が高度80度くらいの高い位置で輝くはずです。
特に今月10日の満月は中秋の名月で,真上を見上げて首を痛めることもなく,地平の建物も邪魔になりにくいので,晴れていたら多くの方がお月見できるのではないかと思います。
中秋の名月と呼ばれる由縁の一つに見やすい位置に上る月の高さがあるのかもしれませんね。
このように,1ヶ月間でお月さまの見える高さが大きく変化するので,それも月の観察の楽しみの一つなのです。
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本日の月に話を戻しましょう。
最近日没もだいぶ早まって18時の空はすでに少し暗め。
撮影日時:2022/09/04 18:05
日没時には雲も出てきました。月はほぼ南中しています。
撮影日時:2022/09/04 18:20
焦点距離:600mm(35mm換算)
F値:6.7 / シャッター速度:1/500sec / ISO感度:500
望遠レンズでとらえると,クレーターの凹凸が際立つ月の姿が観察できました。
夏ももう終わりなのを感じながらしばし半分に欠けたお月さまに見入ったのでした。
さて,今後のお月さま関連の大きなイベントといえば,まずは今月10日の中秋の名月。
中秋の名月が必ずしも満月になるワケではないのですが,2021,2022,2023年と続けてこの日は満月となっています。
そして11月には昨年ぶりの皆既月食。
今回は,月食中に天王星が月に隠される天王星食も同時に起こる二度おいしい天体ショーです。
人類にとって最も身近な天体である分,さまざまなショーを魅せてくれるのがこの「月」なんですね。
撮影機材
カメラ:OM-D E-M5 MARK III
レンズ:M.ZUIKO DIGITAL ED 75-300mm F4.8-6.7 II
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