※以下,カブトムシの写真がありますので,虫が苦手な方は閲覧注意でお願いします。
5月も中旬になりました。
暑いくらいの日もたまにあって,徐々に夏が近づいてきてるんだと肌で感じられます。
さて,我が家には虫カゴとペットボトル容器にそれぞれ1匹ずつ飼育している2匹のカブトムシの幼虫がいるのですが,ついにそのうちの1匹がサナギへと変化しました。
今回はカブトムシの幼虫がサナギになるまでの観察記録です。
以下,幼虫のここ1ヶ月間の行動の観察記録となります。
外から観察すると日々幼虫のいる位置がコロコロと変わるので,まだ蛹室(サナギになるための部屋)を作っていないのがわかります。
こちらはペットボトルで飼育している方の幼虫。
透けて観察できるので,幼虫の状態を把握しやすいですね。
ペットボトルで飼育している幼虫が土の上に出てきていました。
あまり土の状態が良くないのかもしれません。
土に霧吹きをして固めて,新しい土も追加しておきました。
4月末以来,幼虫が土の上に出てこなくなりました。土を固めたことと湿度を高めたことが功を奏したのかもしれません。
そして虫かごで飼育している幼虫がこの2日間ほどケースの隅っこのところから離れなくなりました。
蛹室を作ったのでしょうか。
ここ数日観察していますが,やはりずっと同じ場所に幼虫がいますね。
さらに,土の中に大きな穴ができているように見えます。
幼虫がゆっくりと動くのが外から観察できるんですが,結構穴に奥行きがあるんですよね。
どうやらこれが蛹室っぽいです。
蛹室が完成すると,幼虫は前蛹という状態に変化します。
前蛹になると体が黄色く変化し,アゴも退化,もう自分で土を掘り起こすことができなくなります。
幼虫の皮膚がこれまで艶のあった白い肌から,乾燥気味で照りのある黄色い肌になっている印象です。
幼虫の体内ではサナギになるために劇的な変化が起こっているんでしょうね。
一方,ペットボトルで飼育している個体の方は,容器からカチカチと音がするようになりました。
これは『ワンダリング』といって幼虫が蛹室を作る準備をしていることの証だそうです。
この幼虫が蛹室をつくるのも間もなくですね。
ペットボトルで飼育している個体は外から見て姿を現さなくなりました。
おそらくペットボトルの真ん中に蛹室を作ったんではないかと思います。
外から観察しやすいと思ってペットボトルにしたんですが,ペットボトルの幼虫は観察できず,虫かごの幼虫は外から観察できるという想定とは逆の結果になりました。
そして虫かごで飼育中の個体。
背中には傷のかさぶたのような斑点が見られ,その色もだいぶ濃くなってきました。
この斑点の色の濃さがサナギになるタイミングを予測する一つの目安になるんだとか。
おそらく明日・明後日にでも脱皮してサナギになるのではないかと推測しています。
虫かごの個体がついにサナギになりました。
午後8時ごろから幼虫の動きが激しくなりました。
サナギに変わる兆候かなと思って急いでカメラを構えます。
激しく動いています。体の色もだいぶ黄色くなってたんですね。
幼虫の頭の部分が見えます。
動きも一段と激しくなり,脱皮が始まったんでしょうね。
見える範囲も狭いので土の中で何が起こっているのかを把握するのは少し難しいですが。
白いものが姿を現しました。おそらくサナギの胸の胴体部分でしょう。
さてこの個体はオスなのかメスなのか?
脚の部分が見えます。
サナギの頭部です。
ツノがないことからメスの個体であることが分かりました。
サナギの動きが少し落ち着きました。
脱皮が無事に終了したようです。
脱皮直後の動画はこちら。
脱皮からサナギとして落ち着くまでおよそ1時間ほどの出来事でした。
なかなか良い瞬間を写真に収められたと我ながら思います。
たった1時間でここまでダイナミックに形態を変えるのは生命の神秘といわざるを得ないでしょう。
蛹室を作り始めたのがだいたい5月3日あたりで,2〜3日の間に蛹室が完成していて,そこからおよそ10日ほどで前蛹を経て脱皮しサナギへと変化する,だいたいこんな流れでしょうか。
虫かごで飼育していた幼虫はサナギへと成長しました。
あとは羽化を待つのみですね。
サナギになってからおよそ1ヶ月で成虫となるようです。
ケースの外から観察できるので,また状況をブログに記録していきたいと思います。
ペットボトルで飼育している個体に関しては残念ながら外から観察できないところに蛹室をつくったようです。
こちらはあと1ヶ月後に成虫になったとき,感動のご対面といきましょう。