第66回 90年代アイドル冬の時代の乙女塾対決

CoCo  VS  ribbon

 

90年代にはいると、アイドル冬の時代といわれるようになり、なかなかソロで活躍することが難しくなる中、乙女塾から誕生したCoCoとribbonのふたつのグループが厳しい中で奮闘していました。このあたりをきっかけに、ソロが主流だった女性アイドルが、グループが主流に変わっていきます。それ以前の80年代半ばにはおニャン子クラブもありましたが、テレビ番組の企画という面が強く、まだまだソロアイドルがトップを走っていた時代でした。そんな点からも、今につながる女性アイドル隆盛の転換点となったのは、90年代に入るか入らないかの時期に登場したこの2グループではなかったでしょうか。今回はその2つのセールス実績を追ってみます。

 

 

CoCo

1989年にデビュー。宮前真樹、羽田惠理香、瀬能あづさ、三浦理恵子、大野幹代の5人編成。

ribbon

1989年12月デビュー。永作博美、松野有里巳、佐藤愛子の3人編成。

あくまでも個人的見解ですが、CoCoについては5人のメンバーのそれぞれ個性が異なっていて、「お前は誰が好き?おれはこいつだ」という議論が成り立つ構成にはなっていたと思います。ちなみに当時、先輩に〈CoCoで誰が好き〉と尋ねられて、私が答えたのは羽田さんでした。一方ribbonについては、永作さんほぼ一択という印象があって、彼女を売り出すために二人をくっつけたんだろうなと思ったりもしていました。なので、セールス面でもその差が少し出ていたのかなという気はしますね。

 

■売上枚数 ベスト3

1 はんぶん不思議 CoCo 13.7万枚

2 EQUALロマンス CoCo 11.9万枚

3 Live Version CoCo 11.8万枚

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12 リトル★デイト ribbon  6.1万枚

圧倒的にCoCoの方が売れていました。そろそろ人気が落ちてきた1992年後半のCoCoにも、最盛期のribbonは叶わなかったという結果です。

 

■最高順位

3位 … 夏の友達、ささやかな誘惑、Live Version、Newsな未来    /いずれもCoCo

3rdから6thまで4曲連続で3位を獲得したribbonに対し、ribbonの最高は4thシングル「Virgin Snow」の8位と、ここでも差がついています。

 

■トップ10入り曲数

CoCo  11曲

Ribbon 4曲

こちらもCoCoの圧勝でした。

 

■ソロとしてのその後の活躍度

1 永作博美

2 三浦理恵子

今でも芸能界で活躍しているといえるのはこの二人で、特に永作さんの女優としての活躍度は圧倒的。ソロとして見たときはribbonが結果的に強かったということになりそうです。

 

■好きな曲 ベスト5

1 あのコによろしく ribbon

2 Virgin Snow ribbon

3 そばにいるね ribbon

4 はんぶん不思議 CoCo

5 夏の友達 CoCo

個人的な好みでいうと、ribbonの楽曲の方が圧倒的に好きです。特に上位2つはアイドル歌謡としては名曲だと思っていますし、もっと日の目に当たって欲しかったなと密かに思っています。

 

結論:アイドルグループとしては間違いなくCoCo>ribbon。ただし芸能界での現在地としては圧倒的に永作博美の勝利。