第67回 本当に一発屋だったのか
桑名正博・紅麗威甦・小林麻美
【桑名正博】 対象曲 セクシャルバイオレットNo.1
■売上枚数 ベスト3
1 セクシャルバイオレットNo.1 59.2万枚
2 サードレディ 11.0万枚
3 THE SUPER STAR 6.8万枚
「セクシャルバイオレットNo.1」がやはり断トツの売上ですが、それより以前に発売された「サード・レディ」が10万枚を超えていて、意外と検討している印象です。一方で「セクシャルバイオレットNo.1」の次の曲が、知名度や注目度が上がって割には苦戦しているのも意外です。
■最高順位
1位 … セクシャルバイオレットNo.1
24位 … サード・レディー
36位 … THE SUPER STAR
トップ20に入った曲が他になく、「セクシャルバイオレットNo.1」の突出度が際立ちます。
「サード・レディ」がわりと健闘していますが、インパクトが薄く、「セクシャルバイオレットNo.1」だけが際立っていることには違いないので
結論:一発屋といって問題なし
【紅麗威甦】 対象曲「ぶりっこROCK'N ROLL」
■売上枚数 ベスト3
1 ぶりっこROCK'N ROLL 16.6万枚
2 時代を越えて 9.6万枚
3 好きさ好きさ好きさ好きさ好きさ 4.4万枚
杉本哲太が所属した横浜銀蝿の弟分バンドですが、16.6万枚ですから、飛び切り大ヒットしたというまでは言えないかもしれません。それでも10万枚超えはこれ一曲ですから、ヒットはこれ1曲と言って差し支えないでしょう。デビュー曲だけがヒットし、以降はじり貧というのは、売り出し時に宣伝をかけたアイドルにわりとあるパターンで、その点ではアイドル的な立ち位置であったともいえそう。
■最高順位
6位 … ぶりっこROCK'N ROLL
14位 … 時代を越えて
22位 … 好きさ好きさ好きさ好きさ好きさ
こちらも枚数の順番とまったく同じで、デビュー曲が一番で、そのあとはじり貧。
枚数的には「ぶりっこROCK'N ROLL」の売上がやや物足りない感はありますが、順位的には6位ですし、当時ある程度話題にもなりましたので、これをヒットとみなして問題はないでしょう
結論:一発が多少弱いけれども一発屋の仲間でいいでしょう
【小林麻美】 対象曲「雨音はショパンの調べ」
■売上枚数 ベスト3
1 雨音はショパンの調べ 52.0万枚
2 初恋のメロディー 9.9万枚
3 ある事情 8.4万枚
哀しみのスパイ 8.4万枚
アイドルからスタートし、モデルとしては一時期カリスマ的な存在感を放っていた小林麻美ですが、歌手としては「雨音はショパンの調べ」を大ヒットさせています。これが8年ぶりのシングルということで、8年前を知らなかった私にとっては、突如現れたという印象はありました。2位はデビュー曲で、惜しくも10万枚に届きませんでした。当時としてはそこそこヒットといった感覚なのでしょうか。数字的にはヒットというにはちょっと足りない感はあります。
■最高順位
1位 … 雨音はショパンの調べ
23位 … 哀しみのスパイ
27位 … 初恋のメロディー
トップ20に入ったのが1曲のみということで、順位でみると、ヒット曲は1曲のみといった感じですね。
「雨音はショパンの調べ」の大ヒットに対し、「初恋のメロディー」が27位ながら9.9万枚と健闘はしていますが、ヒットというには足りない気はします。やはり「雨音」一択になりそうで、わりと存在感のあるかたでしたが、あくまでも歌手ということだけでいうと
結論:歌手としては一発屋
ということで、今回はみんな一発屋の仲間入りです。